パンデミックを経て2年越しにリベンジ上演される『お勢、断行』。主演を務める倉科カナさんにインタビュー。倉科さんの舞台に対する想いとは?
舞台はお芝居の美しさとときめきを思い出させてくれる
「この2年で私自身が、人間として得たものを役に足していきたい。そして2022年にしかできない舞台にしたいです」
2年前、初主演となる舞台が初日の2日前にパンデミックで中止に。そのリベンジとなるのが5月から上演される『お勢、断行』。倉科カナさんは今、静かに燃えている。
「舞台は私にとって、お芝居の美しさ、ときめきを思い出させてくれる場所。だから、中止になったときはショックでした。仕方のないこととはいえ、時間をかけて作り上げた役を、どこにも出せずにしまいこまないといけないなんて。当時、悲しい気持ちはお酒でリフレッシュさせていました(笑)。今あらためての上演、まったく新しい気持ちで、ゼロから作り上げたいですね」
自分のことを「仕事人間」と言い切る倉科さん。常にひとつひとつの仕事に全力投球する。
「毎回、燃え尽きるまで一点集中タイプで、玄関を一歩出たらもう仕事モード。プライベートは、部屋の中だけ。逆に部屋にいるときはすごくだらけちゃうんですけど(笑)」
倉科さんに3つの質問!
Q. リラックスタイムは何をする?
A. 極限まで時間を浪費する
私、普段はせっかちな方なので、オフの日は、逆に極限まで時間を浪費してやろうって思うんです。家から一歩も出ず、テレビの前から動かず「こんなに無駄にしてやったぜ!」って達成感を味わっています(笑)。
Q. 俳優になっていなかったら何になっていたと思う?
A. 動物看護師
動物が好きで、動物看護師になろうと学校を調べていたこともありました。トレーナーに憧れていた時期もありましたね。
Q. 今、ハマっているものは?
A. シャケです!
仕事上、食事はロケ弁を食べることが多く、その中で幸せを探していったらシャケにたどり着きました(笑)。毎日食べていて、家でも焼いていますし、自分でシャケおにぎりを握って撮影現場に持っていくこともありますよ。
『お勢、断行』
原案/江戸川乱歩
作・演出/倉持 裕
出演/倉科カナ、福本莉子、江口のりこ、大空ゆうひ、正名僕蔵、梶原 善 ほか
5月11日(水)〜24日(火)世田谷パブリックシアターほか兵庫、愛知、長野、福岡、島根にて順次公演
倉科カナ(くらしなかな)
1987年12月23日生まれ、熊本県出身。今年、舞台『雨』『ガラスの動物園』にて読売演劇大賞優秀女優賞受賞。放送中のドラマ「寂しい丘で狩りをする」(テレビ東京)で主演を務めている。