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TIMELESSPERSON

2021.09.08

自分は自分。井手上漠の媚びない生き方

ジェンダーフリーがスタンダードとなった今、“自分らしく生きる”アイコンとして注目を集めている井手上漠さん。自身のアイデンティティをオープンに示し、固定観念にとらわれた“普通”に疑問を投げかける姿は、多くの人に勇気を与えている。

井手上 漠

ワンピース¥52,800、パンツ¥31,900/ともにコーティー 靴/スタイリスト私物

一色だけの人生より、カラフルな人生のほうが楽しい

私らしく、あなたらしく生きられる世界を目指して――“性別”にも“普通”にもとらわれずに生きる、18歳の井手上漠さんが書いたフォトエッセイ『normal? “普通”って何?』は、世代を超えて圧倒的な共感を呼んでいる。生まれたときから周囲との違和感を覚え、一度は“普通の男の子”として生きようと努力をしたけれど、その当時の井手上さんが見ていた景色はモノクロだった。そんな色褪せた世界に生きていた中学2年生のころ、母親からの言葉で「自分らしく生きる」と決意をした。

「当時、なかなか友達もできずに、本当のことや自分の好きなことさえも打ち明けることができない環境にいたなか、母の存在はすごく支えになりました。一番信頼していた母が、私に救いの手を差し伸べてくれたのです。私が自分の性に違和感があると初めて打ち明けたときに、母は私のすべてを肯定してくれた。『否定されたらどうしよう』という不安、でも『母が本当のことを知ってくれる』という喜び…いろんな感情が入り交じるなか、母に告白して。『ありのままの漠でいいからね』と全肯定してくれてから、私はもう無敵になりました」

“自分らしく生きる”と決めた漠さんの人生は、ドラマティックに大きく変化し始める。

「『漠は漠のままでいいんだよ』と母に言ってもらってから、好きなことを好きなだけやろう!と思いました。小学生のころから美容に興味があったけれど、その気持ちをずっと隠してきたので、まずメイクを存分に楽しみました。あのときの私を客観視すると、すごくキラキラしていたなと思います。でもこれって、誰にでも言えること。好きなことをとことんやっているとき、誰もが輝く。それが周りにすごくいい影響をもたらすのだと思います。あのときの私は、好きなことを存分に楽しんでいたので、内面から芽生えるキラキラした何かがきっと誰かの心に響いて、打ち解け合えたり、調和し合えるような人にたくさん出会えるようになった。そこからどんどん人生が変わっていきました。好きなことは誰にも邪魔されるべきじゃないし、自分のなかで開花させるものなんだなって」
井手上 漠

好きなことを通じて自分を進化

中学3年生のとき、担任の推薦で「少年の主張全国大会」へ出場。島根県の海士町(あまちょう)校内の弁論大会から、隠岐の島大会、島根県大会、さらには中国・四国ブロック選考を勝ち抜き、東京で開催された全国大会で文部科学大臣賞を受賞した。

弁論の題名は「カラフル」。

「自分のことを誰かに話すのは、弁論大会が一番大きなきっかけ。いろんな賞をとっていくごとに、ありのままの自分を認められたという気持ちが湧き上がり、すごくうれしかったです。小さな大会から大きな大会へと上り詰めていき、『栄誉ある賞です』とトロフィーをもらったら、私が生きてきたこと、思っていたこと、やりたかったことは間違ってなかったんだと、自分自身を肯定できた。そうやって堂々と生きていると周りも自然と寄ってきてくれて、『おめでとう』だとか『漠ちゃんは漠ちゃんだよね』って肯定してくれる人が増えていった。あのころの私は、好きなことを好きなだけやっていたので…なんていうのかな、自分で言うのも変ですけれども、その姿が美しくみんなに映ったのかなと思います。美しいものを見ると、ちょっと心が浄化されるというか、自分の心もキレイになるじゃないですか。そういう美しい姿が周りに影響したということは、周りを変えるのも自分次第なんだなと実感しました」

その翌年、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストへと出場し、ファイナリストに選出される。“可愛すぎるジュノンボーイ”と注目を集めた。弁論大会、コンテストなどの大きな挑戦を経て、今、井手上さんが見ている景色はさまざまな色が共存するカラフルで幸せな世界。

「小・中学校のころの私には想像できなかった景色です。いろいろ否定的な言葉もありましたけれども、そういう方たちにも感謝しています。それがなければきっと私は今強くなかったはず。母がくれた愛だったり、弁論大会のときにずっとそばで支えてくれた先生の愛もそうですけれども…愛を受け取った私が、強さを得たなと感じるんです。もちろん過去の経験はつらかったですし、今はもう戻りたくないなって思うんですけれども(笑)。乗り越えて見えた素晴らしい景色が今あるから、頑張ってきて良かったなって。まだ18歳なので、これからが新しいスタート! 将来のことはあまり考えないのですが、20代、30代になっても自分の好きなことはブレずに大切にしていると思います。好きなことを大事にして、今の強い私が出来上がっている。だからもっともっと成長するなら、きっと私は何かに深く愛を注いで、好きなことを通じて進化していくのかなって」

最後に、叶えたい夢について聞いてみた。

「幸せになりたい。それ以上のことはありません。でもこうやって今とても幸せなので、きっと叶っているんでしょうね…そう願っています」

井手上漠(いでがみばく)
2003年1月20日生まれ、島根県出身。15歳で第31回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト“DDセルフプロデュース賞”を受賞し、脚光を浴びる。サカナクションのMV「モス」への出演に抜擢されるなど、多方面で活躍。現在はモデル、タレント業を中心に活動する。初のフォトエッセイ『normal?“ 普通”って何?』(講談社)が好評発売中。

PHOTO=五十嵐瑛仁(SIGNO)

STYLING=鈴江英夫(H)

HAIR & MAKE-UP=佐川理佳

TEXT=山崎尚子

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