「環境は変わったけど、私自身は何も変わらない」——欅坂46を離れ、新しい道を歩き始めたときに語られた平手友梨奈さんの言葉。“笑わないアイドル”と評された時期もありましたが、実は“笑顔の人”である彼女。今の変化を自身はどう感じているのか、お話を伺いました。
「柔らかくなった」のはきっと私の素顔が少し表に出たから
―最近はバラエティ番組にも多数出演。そこで見せる笑顔に“柔らかくなった”という印象を抱く人もとても多いはず。彼女自身は今どう感じているのでしょうか。
「私自身は何か変わったという感覚はなくて。今までは、あまりそういう部分が表に出ていなかっただけだと思うんです」
―“変わらない”は、今まで彼女が何度も口にしてきた言葉。欅坂46を離れて一人で歩き始めたときも、彼女が語ったのは「環境は変わったけど、私自身は何も変わらない」という言葉でした。
「それは別に“変わりたくない”と意識しているわけではなくて…。むしろ変わりたいと思うことはたくさんあるんです。今も昔も自分のことを好きになれないし、嫌いなところばかりだし。まだまだ足りない、変わりたい、と思うことは減るどころかどんどん増えていく。その理由はきっと…今、求められているものがとても高い位置にあると勝手に思ってしまうから。それに応えることができるのかいつも不安だし、すごく怖い。そのハードルはどんどん上がっているような気がします」
―世間が平手友梨奈に抱くイメージについてたずねると、返ってきたのは「あまり気にしない」という答え。
「表現するのが仕事なので。作品を観て、何か引っかかるものがあったらとてもうれしいですけど。それぞれに好みがあるので、全員“良い”というものを届けるのは難しいと思うし…。あっ、でもさっきの“柔らかくなった”の話に戻りますが、皆さんのなかでその印象が強くなり、いつでも誰とでもたくさん話す人だと思われてしまうのはちょっと…困ってしまうかもしれない(笑)。人見知りは変わらないので」
―現在19歳。「可愛い」から「キレイ」や「色っぽい」が似合う大人の女性へとどんどん近づいている平手さんだが、そこに関しても「よくわからない」と不思議そうな顔をする。
「自分では気付けないけど、少しずつ変わっているものもきっとあるとは思います。日常のなかにも小さな変化はありますし。例えば、最近は一日の終わりに“自分へのご褒美”を用意するようになりました。映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』のロケ地がすごく寒くて。帰りに温かい飲み物を買うのが恒例に。それを“ご褒美”と言い始めたのが始まりなんですけど。その習慣が今も続いていて。今日もこのあと“ご褒美”はあるのか?…きっとあると思います(笑)」
芯の部分は何ひとつ“変わらない”けれど、変化し続ける刺激的な存在。唯一無二の輝きを放つ平手さんが魅せるこれからの変化も見逃せません。
平手友梨奈(ひらてゆりな)
2001年6月25日生まれ、愛知県出身。欅坂46を離れ、新たなフィールドへ。映画『さんかく窓の外側は夜』や1st デジタルシングル「ダンスの理由」が話題に。今年は映画『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』も公開予定。