女芸人 紺野ぶるまさんによる女観察エッセイ「奥歯に女が詰まってる」。GINGER世代のぶるまさんが、独自の視点で、世の女たちの生き様を観察します。
第30回 一線を超えたい女
今日も女友達が悩んでいる。
意中の男性と付き合う前に一線を越えるか否かだ。超えてしまった暁には、付き合えないまま都合のいい女で終わるとわかっているが、そういうムードになったのなら是が非でも前に進みたいのが本心だ。
だから常に葛藤している。
しかしこの順番ってそこまで重要だろうか。
その先に理想の関係が待っているとも言い切れない。
彼女は「彼の目的が一線を越えること」と本能でわかってるから先に進めないのである。
例えるなら、彼女はメルマガだ。
彼の目的は登録すること(付き合うこと)ではない。登録したことによってもらえる特典、1000(一線)を越えるポイントだ。
(付き合う前に関係を持つということは、この1000ポイントを登録もせずに差し出すということになる)
が、そもそも特典欲しさにした登録は、すぐに解除されてしまうので、どうせ同じことなのである。
彼にとって本当に必要なメルマガなら特典なんてなくてもとっくに登録しているはずだから。
この時点でかなり見込みのない相手ということになる。
可能性を信じて順序を守るか、限りある時間を大事にするという意味でも、潔く本能に任せて一線を超えてみるか。
断然後者をおすすめしたい。
そうしたことにより、自分も特典が欲しかっただけということに初めて気づけたりするのだから。
最後に
「メルマガ登録」とかけまして
「先に一線を超えた相手とのその後」と解きます。
その心はどちらも
「途中から有料(優良)になることもある」でしょう。
今日も女たちに幸せが訪れますように。