役者の世界に踏み出してから3年目。もうすぐ27歳になる渡邊圭祐さん。話題作に起用され、脚光を浴びる彼が歩んできた道筋を振り返ると、垣間見えるのは端正な佇まいに宿るタフで自由なマインド。
臆することなく人生を謳歌する、新世代のイケメンに話を聞きました!
24歳での遅咲きデビュー
渡邊圭祐さんが役者として芸能界デビューしたのは、24歳。活躍している周囲の俳優さんに比べると、遅咲きといわれています。
「デビューする前、どこに向かっているかわからない3年間がありました。地元・仙台で古着屋のスタッフをやったり、短期で語学留学をしたり。楽しいし、充実はしているけれどゴールは定まらない状態。ふと服をたたんでいるときに『俺、何してるんだろう』って」
でも結果的には、その人生経験がストロングポイントになっているそう。
「普通に学生をやって、恋もして、誰の目も気にせず街中を歩く。何でもない日常の実体験は、代えがたい財産であり武器です」
強く、ゆるぎない東北愛
圭祐さんの出身は、仙台。地元への想いの強さは有名です。
「経験則でお話しすると、東北の人間は仙台に集まるから、関東に出てくることが少ないんですね。コミュニティが狭い分、友達の友達は友達なんてこともよくあって、全員知り合いみたいな状況。だからコミュニケーションを遮断してしまうと、自分の世界が途端につまらなくなってしまう。居心地よくするためには自分から間口を広げていく必要があるので、東北人は社交性が高くて、温かい人が多いんです」
大切な地元のために何かできないか。圭祐さんは夢を思い描きます。
「貢献というと大げさかもしれないけど、僕がきっかけで東北に興味を持って、足を運んでもらえるような“架け橋”になりたい。モデルとして初めて仕事をしたファッションショーがあったんですけど、今はそれがなくなっちゃって・・・。また復活できたらいいな、とか。あのころの僕のように、東北でモデルをしている人たちが、より活躍の場を広げられるような道を作っていけたら最高ですよね」
渡邊圭祐の未来予想図
モデルを経験してから役者の道へ進んだことにより、圭祐さんの価値観にも変化が生まれたそう。
「やりがいを感じるポイントが大きく変わりました。モデルのときは『俺が俺が』という目立つ気持ち良さが強かったけれど、役者をやっている今は、作品のなかのひとつの歯車として存在する“チーム感”に心地よさを感じるように。
佐藤健さんをはじめ、トップを走り続ける先輩方と縁があって、素晴らしい形で共演させていただけているのも、まだ不思議な感覚です。とある大先輩には、初対面で『いい目だな』と言っていただき、久しぶりに心がわき立つくらいうれしかった!」
ピュアで自由なマインド。でも仕事に向き合う姿勢には、生真面目な一面も見えてきます。
「楽しくてしょうがない今の状況がずっと続くわけじゃないから、寄り道せず、ひたすら現場で経験を積んで、力をつけていきたい。自分の台詞に説得力が伴うような、誰かの心に響く役者を目指したいと思っています」
気さくな性格で、人との距離を瞬時に縮めることのできる圭祐さん。まさに見た目も中身もイケメンそのもの! 謙虚でありながら常にポジティブな精神は、私たちもお手本にしたいですね。
渡邊圭祐(わたなべけいすけ)
1993年11月21日生まれ、宮城県出身。地元・仙台でモデルとして活動後、2018年、特撮ドラマ「仮面ライダージオウ」で俳優デビュー。その後、ドラマ「恋はつづくよどこまでも」「MIU404」といった話題作に出演し、注目を集める。