いよいよ本日10/23から公開される、あの青山真治監督の7年ぶりの長編映画『空に住む』。出版社勤務のアラサー女性を演じるのは、女優の多部未華子さん。撮影中のエピソードや作品への思いをインタビュー!
共感できないことがあっても受け入れられるタイプです
「直実はひと筋縄ではいかない子で私が苦手なタイプです(笑)。でも100%共感ができなくてもいいのだろうなという感覚で演じていました」
映画『空に住む』は主人公・直実が突然の事故で両親と死別し、叔父が所有する高層マンションに住み始める物語。出てくるキャラクターも世界観もつかみどころがないが、その「正解がない感じ」を楽しんだそう。
「どの作品にもいえることですが、私は役のセリフや行動の意味が理解できなかったとしても、監督に積極的に聞きにいったりしないんです。特に今回は非現実的な話だと思ったので、なおさらありかなと。でも直実のように『相手を認められないけど認めざるを得ないよね、生きていたら』みたいなスタンスは理解できますし、好きですね。生きていたら納得ができないことにも遭遇しますが、全部納得しなきゃできない、受け入れられないなんてことはほとんどないかも」
理解できないものを無理にわかろうとはしないけど拒絶もしない。でも嘘だけは、許せないそう。
「もちろんひとりひとりの生き方があるので、それが自分と違っていたとしても否定するようなことはしないけど、嘘をつかれたらフェイドアウトしてしまいます。そこははっきりしていますね」
——観終わったあと、自分なりの解釈を誰かと語り合いたくなる作品『空に住む』。ぜひ今週末、友人や彼を誘って映画館へ足を運んでください。
多部さん主演映画『空に住む』は10月23日(金)より公開!
『EUREKA ユリイカ』などで世界的に知られる青山真治監督の7年ぶりの長編映画『空に住む』。郊外の小さな出版社に勤める28歳の直実(多部未華子)は、両親の急死という出来事を受け止めきれないまま、大都会を見下ろすタワーマンションの高層階で暮らし始めることに。まるで“空”に住んでいるかのような感覚をもたらすその空間で寄り添っているのは長年の相棒、黒猫のハルだけ。そんな彼女の前に突如として、日本を代表するスター俳優、時戸森則(岩田剛典)が現れ・・・。
【出演】多部未華子、岩田剛典
【監督・脚本】青山真治
【脚本】池田千尋
【原作】小竹正人『空に住む』(講談社)
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