コロナ禍を経て気付いた、友人の大切さ、仲間、楽しい気持ちをシェアできる家族。固い絆で結ばれた“密”な関係がここにありました。
映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』から、愛すべきコンフィデンスマンたちが揃って登場! チャーミングで個性的なキャラクターを演じている3人の、密なる関係性をひも解きます。
この詐欺師3人が本当にいるかも、という錯覚を起こします
長澤さん(以下、長澤)想像を超えたハチャメチャ感、何が飛び出すかわからないおもちゃ箱みたいな世界観が『コンフィデンスマンJP』の良さ。最新作ではさらに、今までのゲストがたくさん出てきて、仲間が増えていくところに見応えがありますね。この詐欺師たちが本当にいるんじゃないかという錯覚を起こしつつ、観終わったあとは感動でジーンとしました。
東出さん(以下、東出)笑いも裏切りも感動もあるのが、この作品のいいところだよね。
小日向さん(以下、小日向)完成作を観たらとにかく面白かったし、ゴージャス! 今度の舞台はランカウイ島で、前作の香港のスケールをさらに上回った感じ。
長澤 今回は総資産10兆円を持つ史上最大の“オサカナ”がターゲットですから♡ ダー子と、新しい弟子のコックリちゃん(関水渚)が親子に扮してその一族に潜伏するうちに、ダー子がだんだんとお母さんのように成長していく姿も、とても魅力的だと思います。
東出 ただの勧善懲悪ではなく、登場人物それぞれの人間的な背景が描かれているのもいいですね。観終わったあとに、みんな優しい気持ちになれるのが素敵だなって。
長澤 そうそう、ゲストで出演してくれる皆さんが毎回楽しんで演じて帰っていくのを見ると、いつもホッとするよね。
あまり踏み込まない大人な距離感がいい
長澤 演じていたのが詐欺師だというのもあったのかな、この3人は最初からあまり踏み込まない適度な距離感で付き合ってきたよね。何だっけ、あのセリフ。
東出「僕らは家族でもなければ仲間でもない、裏切られたときはひとりで責任を持つ」
長澤 その言葉のように、べったり仲がいいっていうよりは大人な距離感でいられるんじゃないかな。お互いの情が深すぎても関係性が変わってきちゃうだろうし。あとは作品を重ねるごとに、スタッフも含めたチームワークが強くなり信頼も深まっていったという関係性が、はたからすれば仲よしに見えるような気もする
小日向 この詐欺師3人は、もしミスったら知らないからねとか言っておきながら、でも絶対に心配してるんだよね。
長澤 短期間で物事を判断しないのかも。意外と年月かけて詐欺を働くための作業をしているから、気長に待てる。そんなもんじゃないですか? 人って。
小日向 こうやってしゃべっているうちに気付かされることって多いね。自分たちが思っている以上にダー子、ボクちゃん、リチャードは先を歩んでいる気がする。
東出 確かに。いつかの取材で、この3人が画面に映った瞬間に「あ、仲間だ」ってわかるって言われて、すごいうれしかったんだよね。
長澤 へぇ〜。ひとりで取材受けたの?
東出 ううん、全員いたよ。
小日向 そのとき俺いた?
東出 いましたよ(笑)!
長澤 あははは(笑)。3人ともこうやって細かいことを気にしない性格だからいいのかもね。
長澤まさみ(ながさわまさみ)
1987年6月3日生まれ、静岡県出身。昨今の代表作は映画『マスカレード・ホテル』『キングダム』ほか多数。現在、主演映画『MOTHER マザー』が公開中。
東出昌大(ひがしでまさひろ)
1988年2月1日生まれ、埼玉県出身。代表作は映画『OVER DRIVE』『寝ても覚めても』ほか。 ナレーターとして参加した、映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』が公開中。公開待機作に映画『スパイの妻』『おらおらでひとりいぐも』『峠 最後のサムライ』など。
小日向文世(こひなたふみよ)
1954年1月23日生まれ、北海道出身。コメディや悪役もこなすベテラン俳優。これまで大河ドラマに何度も出演。代表作に主演映画『サバイバルファミリー』ほか多数。
映画『コンフィデンスマンJP プリンセス編』 明日7/23公開!
今作の舞台は“伝説の島”と呼ばれる南国リゾート、マレーシアのランカウイ島。10兆円の資産を狙うはずが・・・最大の危機が訪れる!
【出演】長澤まさみ 東出昌大 小手伸也 / 小日向文世 ほか
【監督】田中亮
【脚本】古沢良太
7月23日(木)全国東宝系にて公開