"推しゴト”=好きなもの、夢中になれるもの、一番幸せな時間、そして人生そのもの! 人によって熱量はさまざまだけど、誰でも何かしらひとつは“推し”を持っているはず。
かつては、そんな強い“推し”を持つ人は“オタク”と呼ばれていましたが、今はそれが個性として輝き、強みにもなる時代。何より、熱中できるものがあるってすごく楽しい!
そんな“〇〇〇オタク”を自負する著名人の方々に、自分の“推し”について熱く語ってもらいました。
今回は、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのELLYさん。欧米で社会現象を起こすなど圧倒的な人気を誇るバトルロイヤルゲーム『フォートナイト』で、ELLYさんはアマチュアながら世界大会で入賞するなど、ガチゲーマーぶりで業界を賑わせています。そんなELLYさんの秘めたる熱い想いとは?
遊びだけど“一番になりたい”。ゲームでも負けず嫌いが発動!
『フォートナイト』を簡単に説明すると、オンラインで行うシューティングゲーム。世界では1億2500万人ものプレイヤーがいるといわれる。
「2018年くらいに、『海外に面白いゲームがあるぞ』とキャッチしたのがきっかけで興味を持ちました。当時、日本では話題になっていなかったけど、世界の流れがきているからいち早くプレイしてみたいと思って。男だからなのか、どうせやるなら遊びであっても、世界のなかで勝ちたいとか、一番になりたい! となると、うまくならなきゃいけないからひたすら没頭しました。うまい人と一緒にプレイして腕を磨いたり、勉強もしたり。
『フォートナイト』は、プレステやスイッチなど、どんな機種でプレイするかによってメリットとデメリットがある。僕は操作が難しいけれど速さが際立つPCに行き着きました。プロとアマが混在してプレイできるのも魅力なので、プロが使っている機種などもチェックしたりね」
アーティストとして多忙を極めるなか、ゲーム時間をどう捻出しているのかも気になるところ。
「昨日は夕方に仕事が終わり、家に帰ってから夜12時までプレイ。昔は仕事が終わったら飲みに行くことが多かったけれど、今はゲームのためにまっすぐ家に帰る。去年なんて飲みは5回くらいだし、飲みなど遊びの時間がゲームの時間にシフトしていった感じです。家にいるから自炊も増えました。こう見えてけっこうちゃんと作るんです(笑)」
ゲームは世代を問わずにつながれる。今の状況が面白いし、刺激的
ゲームの世界では、“(リテイルローの)村長”の愛称で親しまれていて、“ELLY”としてではないピュアな人間関係が生まれているのだとか。
「ゲーム仲間には小学生のキッズもいれば高校生もいて、オンラインで会話するのが面白いんです。学校で何が流行っているかを聞いたりね。僕がアーティスト活動をやっていることをあまりわかってない子もいるので、『明日、Mステなんだ』と話すと、『そっか、村長ってアーティストだった。急に緊張してきた(笑)』と。
彼のなかではELLYである前にあくまでゲーム仲間なんですよ。環境とか立場とか関係のないつながりが新鮮だし、刺激をもらっています。それに僕は意外だと言われるけど人見知りなところがあって(笑)、でもゲームを通してなら誰とでもコミュニケーションできる」
さらに、ゲームから得られるインスピレーションは楽曲やMVなど表現にも大きく反映され、彼の本気の遊びは、遊びの枠だけには収まらない。
「僕は好きなことしか続けられない人間だけど、その分ハマれば突き詰めたくなってしまうんですよね。振り返るとそれは15年前から始めたダンスも同じだった。あのころ、ダンスはひたすら夢中になれる“推しゴト”。『もっとうまくなりたい』、『もっと注目してもらいたい』とエネルギーを傾けていくなかで、いつの間にか仕事になって、人生で欠かせないものになった。
きっとゲームもこれから続けていくだろうし、それがこの先の糧になって、何か新しい表現につながっていくんだろうと想像できる。“推しゴト”の先には、僕の“未来”があるのかもしれない」