ZARDこと坂井泉水さんのドキュメントブックが、本日10月24日(木)発売! 逝去から12年経った今もなお、 人を引きつけてやまない音楽とカリスマ性、そして坂井さんの素顔をお届けします。
名曲「負けないで」の真実
「『負けないで』は、タイトルがイメージするとおり“応援歌”としてヒットしました。でも、それだけではありません。この歌の歌詞には切なさがにじみます。愛する相手の夢の実現のために身を引く女性の歌でもあるからです」(音楽プロデューサー:長戸大幸氏)
このタイトルを歌うサビアタマの印象が強いが、歌詞をしっかり聴くと、好きな男の子の夢のために身を引き、遠くで応援し続ける“平成に生きる昭和の女”の歌だとわかる。坂井泉水と長戸大幸のコンセプトが世の中に見事に受け入れられた象徴が「負けないで」の大ヒットだった。
数々の記録的ヒットの裏側
ZARDこと坂井泉水は日本でもっともセールスを挙げた女性アーティストのひとり。そして今も、ZARDは多くのファンの心を震わせている。
1992年『HOLD ME』106.5万枚
1993年『揺れる想い』223.9万枚
1994年『OH MY LOVE』200.2万枚
1995年『forever you』177.4万枚
1996年『TODAY IS ANOTHER DAY』165.5万枚
1997年『ZARD BLEND ~SUN & STONE~』200.5万枚
1999年『永遠』114.9万枚、『ZARD BEST The Single Collection ~軌跡~』303.4万枚、『ZARD BEST ~Request Memorial~』149.6万枚
坂井はまるで会社員のように、毎日自宅とスタジオを往復する音楽漬けの生活を送るようになる。“出勤時間”は 夕方5時過ぎだ。陽が弱まってから自宅を出て、六本木のスタジオで歌い、終電近い時間に帰宅する。「日焼けはしないように」という、プロデューサーの長戸大幸の指示に従っていたのだ。
午後に起床し、スタジオへ出勤して歌い、日付が変わるくらいに帰宅し、その日に録音した音源を聴いたり、歌詞を書いたりし、陽が昇るころに就寝するような、昼夜逆転の生活を送っていたという。
魅力あふれる坂井泉水の素顔
プロデューサー 長戸大幸さん
「ZARDとしての坂井の写真は、そのほとんどが切なそうな、はかなげな表情でした。でも、親しいスタッフと一緒にいるときの彼女の素顔は姉御肌。みんなの恋愛話を聞くお姉さん的なキャラクターでした。僕も坂井には憂いはあまり感じていません。ところが、不思議なことにカメラのファインダーを通してみると、いつもの彼女ではなくなる。ZARDとしての、あのはかなげな顔なんです。彼女の本名は幸子だったので、僕は“さっちゃん”と呼んでいましたが、レンズを媒介すると、さっちゃんが坂井泉水になる。理由はわかりません。彼女が意識していた様子もなかったので、あれも持って生まれた才能の一つかもしれませんね」
アートディレクター 鈴木謙一さん
「坂井さんに初めて会ったときのことは忘れられません。髪をポニーテールに結っていて、大げさではなく本当に美しい人でした」
シンガーソングライター 大黒摩季さん
「大ヒットしてからの泉水ちゃんは、厳しい管理体制下にありました。プライベートは皆無だったと思います。それで、スタジオ作業の隙を見つけて、小悪魔顔で私を誘ってきました。スタッフの目を盗んで、二人で食事に行ったり、カフェに行ったり。後で会社の人に怒鳴られるのは私です。割に合いません(笑)。それでも、泉水ちゃんの誘いは断れなかった。あのキュートでワルい目(笑)。憎めませんでした。楽しかったなあー」
貴重なドキュメントブックは本日発売!
残された膨大な写真のなかから厳選された、未公開を含むおよそ90点もの写真や、生前の坂井泉水を知る長戸プロデューサーによる貴重な新証言を収録したドキュメントブック。ファンも知らなかったような坂井泉水さんの人間像が浮き彫りになっています。彼女が書き残した歌詞の創作メモなども必見!
¥1,800(税別) 幻冬舎 10月24日発売
https://www.gentosha.co.jp/t/zard/
※ビーイング・オフィシャル通販サイトMusingにて、オリジナル特典「ZARDスペシャル・レターセット付き」¥2,800(税別)も絶賛予約受付中。
※この記事の内容はドキュメントブック『永遠 ~君と僕との間に~』より抜粋しています。