小説から漫画までジャンルを問わず､本好きとして知られる女優の多部未華子さん。読者からの本選びの相談や質問に応えて、オススメ本をご紹介します。
vol.22 日本の良さを伝えるために､読むべき本はありますか？
《読者からのリクエスト》
ここ数年、街をみわたすと、目に見えて海外からの観光客が増えていると思います。2020年の夏は、もっとすごいことになると思うとドキドキします。きっと、彼らと会話する機会もあるはず。そんなときに備えて、日本のことを語れるよう何か良き本を読んでおきたいのですが･･･。
日本の良さを再確認してから、
海外の方を精一杯おもてなしできたら
海外に行くたびに、日本にはない文化や習慣、行事に驚かされたり、楽しくなったりすることがたくさんあります。そして、その文化を楽しんだ後、帰国すると、「私たちの国にもそういう素晴らしい文化や習慣、行事はたくさんあるよな･･･」と気付かされます。日本に住んでいると、それが日常で当たり前のことだからまったく気にもとめていなかったりしてしまいますよね。
鴻上尚史さんの『クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン』は、日本の良さ、奥深さ、日本人の性質を改!? 外国人が見たニッポン』は、日本の良、奥深さ、日本人の性質を改めて教えてくれます。海外で有名な日本製品ですぐに思いつくのは、車や洗浄器付きトイレですよね。でも、鴻上さんの本を読んでいると、日本にしかない素晴らしい製品が、他にもたくさんあるのだと気付きます。
私が海外に数ヵ月滞在していたとき、現地の友達に買ってきてほしいと頼まれたのは、消せるボールペンです。消せるボールペンは、画期的だなと私も思うのですが、海外の方も同じ気持ちなんだ！ と、嬉しかったのを覚えていま
す。
オリンピックで海外の方が日本に来たときに、私が最もオススメしたい日本の文化は、“デパ地下”です！
みなさん、デパ地下に行ったことはありますか？ 私、デパ地下はテーマパークだと思っていて、とにかく全部美味しい！ 目でも舌でも楽しめる、帰ってからもさらに楽しめる。期間限定の催事もあって、旬な食材がすぐに食べられて、毎回新鮮！ あんなに素晴らしい空間はないと思っています。
海外の方にもぜひ、デパ地下に足を運んでいろんな日本の食材を味わってもらえたらいいなぁと思います。
来年の東京オリンピックに向けて、日本は少しずつ盛り上がってきていますよね。スポーツには関心がさほどない私でも、オリンピックというワードをしばしば口にしているような気がしています。と言いつつ、チケットの抽選、いつやっていたのかもまったく知らなかったですが･･･。
たくさんの方が海外から日本へやってくると思うとワクワクドキドキします。街中はどんな雰囲気になるのでしょうか。
今一度、鴻上さんの本を読んで、日本の良さを改めて再確認してから、海外の方に精一杯のおもてなしをできたらいいなと思います。来年はどんな年になるのでしょうか。
今回のオススメ本はこちら！
『クール・ジャパン!? 外国人が見たニッポン』
鴻上尚史 著／講談社現代新書
当たり前の日本が、外国人には「クール!」だったり「クレイジー! 」だったり。外国人の素直な目から、ニッポンの奥の深さと可能性を再発見！ 人気演出家が見た、外国人の眼にうつるニッポンの姿とは？ 日本がもっと楽しくなる一冊。
