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TIMELESSPERSON

2019.09.11

オダギリ監督作品のヒロイン 川島鈴遥が語る、感情の解き放ち方

個性派俳優として活躍するオダギリジョーが自ら脚本を手掛け、監督を務めた映画『ある船頭の話』が間もなく公開。オーディションでヒロインに抜擢されたのが、川島鈴遥さん。撮影前に行われたオダギリ監督による演技レッスンの様子や役に対する思いをうかがいました。

ひとつひとつ丁寧に感情を積み上げ役に向かい合う日々

川島鈴遥

明治後期から大正の山間の村を舞台に、時代の移り変わりと文明の波に揺れ動く人間模様を、ひとりの船頭を通して描いた『ある船頭の話』。監督自ら演技レッスンを行い、傷を負った謎の少女をふたりで作り上げていったという。

「きちんとした演技レッスンを受けたことがなかったので、すべてが新鮮で勉強になることばかりでした。これまでは自分なりに台本を解釈し、感じたことを表現してきたつもりですが、ここまで役について深く考えたのは初めてかもしれません」

村と町を繋ぐ河の渡し舟の船頭・トイチ(柄本明)の前に流れ着いた少女を演じた川島さん。身寄りのない少女と一緒に暮らし始めることでトイチの人生が狂い始めるという重要な役だ。

「正直に言うと、台本を1回読んだだけでは全体のお話や私が演じる少女・ふうについてきちんと理解することができませんでした。オダギリ監督から少女に家族はいるのか、どんな過去を抱えているのかなど説明をしていただきながら、わからないことを質問していき理解を深めていきました。私が少女の気持ちを理解できなければ、この作品を観てくださった方には何も伝わらないので、時間をかけて役を作り上げていきました」

演技レッスンは撮影に入る1ヵ月前から行われた。休みたいと思ったこともしばしばあったという。

川島鈴遥

「演じ切れたのは監督の指導があったからだと今は思えるのですが、レッスン中は本当につらくて仮病を使って休もうと考えたことも(笑)。特に、つらかったのが感情を爆発させて叫ぶシーンのためのレッスン。人前で叫ぶなんて恥ずかしいと感じてしまったんです。その恥ずかしさを取っ払うことが課題でした」

レッスンのたびに泣き叫び、パワーを使い果たしていたという川島さん。感情はわき出てくるのにとうとう声が出なくなってしまった。

「心の中のモヤモヤを声に出してと言われていたのですが、撮影直前のレッスンでは“あー”と言うことさえできなくなってしまい、ただ涙が溢れるだけ。そんな私のそばで監督が『苦しいなら全部言葉にして叫んで! 音に出して!』と言い続けてくるので、自分のなかで何かがはじけて気づけば『うるさいんだよ―――――』と思い切り叫んでいました。監督への反発なのか、そのときの感情はわからないのですが、苦しさを耐えた先に心地いい苦しさがあり、感情を爆発させることができました」

自分自身の気持ちを意識することの大切さを知った

川島鈴遥

大変な撮影を乗り切れたのは、オダギリ監督から最初にかけられた言葉の存在が大きい。

「簡単に演じられる役ではないと思っていましたが、やはり何度も挫折しそうになりました。そんなときに思い出すのが、最初の演技レッスンで監督がおっしゃってくれた『川島さんの感性でこの作品を助けてほしい』という言葉です。柄本さんをはじめ大先輩たちのなかで助けられることが私にあるかはわからないけれど、そういう風に思っていただけるのがうれしかったですね」

舟でしか渡れなかった河に橋ができることで、変わっていく人々の心。17歳の川島さんにとって、便利なものが与える影響とはどんなものなのだろうか。

「私たちの世代は、メールやSNSでコミュニケーションをとっているので、文章や写真で気持ちを伝えることはできるのですが、直接会って話をすることが苦手な人が多いと思います。スマートフォンはなくてはならない存在ですが、もし持っていなかったらもっと話が上手になっていたかもしれないし、自分の思いを言葉で伝えるためにどうしたらいいか工夫をしていたかもしれません」

気持ちを伝えることは演技レッスンでの大きな課題でもあった。

「嫌なことがないと思っていたのですが、監督から『それは嘘だから、まずは自分のことを知ることからはじめよう』と、どんな些細なことでもいいから嫌だなと思ったことを教えてと言われました。意識するようになったら意外と嫌なことがあって、1日に何度も監督にメールを送っていました(笑)。マイナスの気持ちだけでなく、うれしかったことや楽しかったことも書き出していくことで感情を整理することができ、自分自身を見つめ直すこともできました」

オダギリ監督との出会いが、女優・川島鈴遥を大きく成長させた。

「今まで自分の作品は反省点などマイナス面ばかり目についてしまい観るのが苦手でしたが、今回は演技レッスンの成果がきちんと出せたので自信をもって観ることができました。女優を続けていく上で大切なことを教わり、監督には感謝しかありません」

『ある船頭の話』

『ある船頭の話』は9/13(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開

『ある船頭の話』

©2019「ある船頭の話」製作委員会

「私が演じた少女・ふうが抱えている思いを爆発させるシーンは苦しいけれど、少女を通してみなさんが抱えている思いも一緒に解放してくれたらうれしいです。また、美しい映像をぜひ大きなスクリーンで堪能してください」

【出演】柄本明、川島鈴遥、村上虹郎/伊原剛志、浅野忠信、村上淳、蒼井優/笹野高史、草笛光子/細野晴臣、永瀬正敏、橋爪功
【脚本・監督】オダギリ ジョー
【撮影監督】クリストファー・ドイル
【衣装デザイン】ワダエミ
【音楽】ティグラン・ハマシアン

PHOTO=高村瑞穂

HAIR & MAKE-UP=サカノマリエ

TEXT=岩淵美樹

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