覚悟を決めてこの世界に飛び込んだ過去、全力でチャンスを追い続ける現在、そして勝負を懸けていく未来・・・。
瞬く間に人気俳優へと駆け上がった竹内さんの“掴んできたもの”と“掴んでいきたいもの”をひもときます!
何事もポジティブに思い込む
今回、竹内さんが掴んだタイミング=チャンスは自身初の海外作品の吹替え。ハリウッドで実写化された映画『名探偵ピカチュウ』の主人公・ティムの声を担当しており、劇中では“ポケモントレーナー役”としてカメオ出演も果たしている。
「以前から雑誌のインタビューとかでは『海外の作品に出たい』と言っていまして。そのタイミングでいただいた仕事だったので『来た!』って感覚でしたね。しかもポケモンはド真ん中世代ですから、めちゃくちゃうれしかった。ただ、最初は『大丈夫かな?』って心配な部分もあって。吹替えが初めてっていうのもあるし、アニメと違って実際にお芝居をしているキャストに合わせることへの不安もありました。あと僕、そもそも自分の声が鼻声っぽいので吹替えに向いていると思ったことがなくて(笑)」
そんな“声”の演技に徹底してこだわった竹内さん。ティムのキャラクターを分析し、“役作り”をして、普段の芝居以上の集中力で挑んだ。
「目指したのは僕がしゃべりながらも、映像を観るとティムの声に聴こえるようにすること。そのためにはティムとしての感情を作るのはもちろん、目線を変えたときの息づかいから、セリフを発する呼吸まで映像に合わせないといけなかったので、すごく時間がかかりました。僕のなかでは初めての吹替えで、しかも小さなころから大好きなポケモンだったからこそ、妥協したくなかったんですよね」
今回の取材で何度も出てきたのが「思い込む」という言葉。実はこれ、数々のタイミングを掴んできた竹内さんをひもとく重要なキーワードで、その原動力になっているのは「本当はネガティブ」な自分の性格だと言う。
「僕は(気持ちが)落ちやすくて、サッカーをやっているときはそんな自分の性格をコントロールできなかったんです。でも、そこをうまくやるのもひとつのテクニックで、この仕事をするようになってからは自分のテンションを保つため、意識してポジティブに思い込むようにしているんですよ。だから僕は見た目の印象よりややこしくて面倒くさい人間かもしれない(笑)。口では『大丈夫、大丈夫』って言いながら心のなかでは葛藤していたり、落ち込んでいることもありますからね。でもそこで反省して、いったん向き合ったらあとは引きずらない。そうやって風通し良く、自分も周りも心地良くなる環境を作れるよう努力しています」
まだ誰も見たことのない新しい物語
日本のみならず、世界中であらゆる世代に愛されている“ピカチュウ”。初の実写映画化では、生意気だけど憎めない、愛らしいピカチュウの今までにない新たな物語がスクリーンに広がります。
少年時代、ポケモンのことが大好きだったティム(ジャスティス・スミス)と、人間とポケモンが共存する街で出会った名探偵ピカチュウ(ライアン・レイノルズ)。ふたりの新コンビが立ち向かう大事件とは!?
今回の映画はなんと、日本先行公開! 5月3日(金)の公開日をぜひ楽しみにお待ちくださいね。
映画『名探偵ピカチュウ』
監督/ロブ・レターマン
出演/ライアン・レイノルズ ジャスティス・スミス キャスリン・ニュートン 渡辺謙 ビル・ナイ リタ・オラ スキ・ウォーターハウス
吹替/竹内涼真(ティム役)、飯豊まりえ(ルーシー役)
5月3日(金)日本先行公開
竹内涼真(たけうちりょうま)
1993年4月26日生まれ、東京都出身。2013年に俳優デビュー。翌年「仮面ライダードライブ」の主演に抜擢。TBSドラマ「下町ロケット」の立花洋介役で注目され、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」「過保護のカホコ」「陸王」など数々のドラマに出演。昨年は映画『帝一の國』で第41回日本アカデミー賞新人賞を受賞。今年は映画『初恋ロスタイム』が9月に公開予定。