乃木坂46卒業後、女優として活躍の幅を広げている深川麻衣さん。現在、地上波連ドラ初主演となる「日本ボロ宿紀行」、NHK連続テレビ小説「まんぷく」など話題作に出演中。それぞれの作品への思いや、今後の目標など伺いました。
いつまでも自分に飽きないで、面白がれる余裕を持ちたい
約2年前、GINGERに初登場したころが種まきの時期だとしたら、今は芽を出し、大きな蕾がほころび始めている段階かもしれない。初の地上波連ドラ主演を果たした「日本ボロ宿紀行」に続き、現在はNHK連続テレビ小説「まんぷく」にも香田吉乃役で出演中。女優 深川麻衣はその美しい花を咲かせようとしている。
「『日本ボロ宿紀行』で私が演じている春子は喜怒哀楽が激しいタイプ。私は普段大きな声を出すことはほぼないですが、撮影初日にいきなり怒鳴り合いをするシーンがあって、緊張しながらも演じているうちにどんどんヒートアップして、撮り終えたときには達成感を感じられました。『まんぷく』で演じている吉乃はそんな春子とは真逆でおっとりして芯の強いタイプ。家族が好きというところは私も同じなのでとても共感できますが、それ以上に自分と似ているなと思う人物は意外と萬平さん。私も好きなことをしていると周りが見えなくな
るので、すごく共感できます(笑)」
“我が道をいく”マイペースで集中型。この1~2年は作品を通して刺激を受けることが多く意識も大きく変わってきたという。
「皆さんのお芝居に触れると、自分に足りないものが多くて嫌になることもあるんですけど、そのぶん欲も出てきて後悔しないように挑戦しようって思うようになりました。だから休日はダンススクールに行ったり映画を観たり、とにかく行動しています。目的がなくても外に出ているかもしれません(笑)」
そんなアクティブなライフスタイルは3年後、「理想の30歳」を迎えるための準備でもあるとか。
「私のなかで30歳は新しい扉を開くというイメージ。20代よりも内面がにじみ出てくるというか。普段の生活や心の在り方が表情に出てくる年齢だと思います。なので、もっといろいろな知識を身につけて内面を豊かにしていきたいです。仕事も私生活もすべてを楽しめるような女性になりたい。そして何より、そんな自分に飽きないで、面白がれる余裕を持った30代を目指していきたいです」
静かに、でも力強く語る表情には追い風に乗った人ならではの勢いがあ
る。その軽やかな足取りで迎える30歳の深川麻衣が今から楽しみだ。
深川麻衣(ふかがわまい)
1991年3月29日生まれ、静岡県出身。初主演映画『パンとバスと2 度目のハツコイ』(2018年)で第10回TAMA映画祭最優秀新進女優賞を受賞。映画『愛がなんだ』(4月19日公開)、『空母いぶき』(5月24日公開)の公開を控える。