12月7日(金)公開の映画『来る』でキャバ嬢霊媒師・比嘉真琴という難役に挑んでいる小松菜奈さん。映画『渇き。』で鮮烈な本格女優デビューしたのは4年前。『来る。』は同じ中島哲也監督作品ということで、本作への思いや魅力をたっぷり語っていただきました!
伸び伸びとして自由なとき一番自分らしくいられる
「本当に怖いのはオバケより人間。人間がつくり出す心の闇のほうがリアルに怖いなって思います」
映画『来る』はそんな人の心の闇がとんでもないものを引き寄せてしまう“最恐”作品。小松さんはここでピンクの髪に全身タトゥーと、見た目はぶっ飛んでいるが内面は繊細でピュアなキャバ嬢霊媒師・比嘉真琴という難役に挑んでいる。
「人生初のショートヘアでしかもピンクだから、鏡を見たときは『誰?』って
別人かと思いました(笑)。でも、そのぶん気合が入ったし、真琴って役に集中できた気がします。現場では中島監督から『そうじゃない!』って常に怒鳴られていて。共演者の岡田さんや妻夫木さんに『大丈夫?』って心が折れていないか心配されてしまうほどだったんですが、私はむしろ幸せというか。自分の可能性に賭けてもらっていることがうれしかったです」
映画『渇き。』で鮮烈な本格女優デビューしたのは4年前。今作は同じ中島監督作品ということで「どれだけ成長しているか試されている気がした」と、いつもとは違う緊張感を感じていた。でも、撮影が始まり役に没頭していくうちに、自分自身の成長をはっきりと感じる瞬間があったとか。
「監督と会話しているとき『まだ女優をやらせてください!』って自然に口から出たことに自分でもびっくりしたんです。お芝居のことはもちろん、何をしたいのかすらわかっていなかった4年前の自分なら、そんな言葉は絶対に言えなかった。今も現場に入っていると余裕なんてないけれど、苦しくても演じることを楽しんでいる自分がいる。それを自覚できるようになったんですよ」
この日の撮影でも、寝転んだり飛び跳ねたり、予想外のアクションで率先して場を盛り上げてくれた小松さん。20代になりマインドも取り巻く状況も自由度が上がり、人生がどんどん楽しくなっていると言う。
「自由になればそのぶん責任も不安も増すけど、私は伸び伸びとしている状態が一番合っていて、自分らしくいられるんです。このままだと30歳になっても何も変わっていなさそうで“私、大丈夫?”ってちょっと思いますけど、それはそれでいいのかなと(笑)。むしろ、この感覚を失くさず大事にしていきたいですね」
映画『来る。』は12月7日(金)より公開!
映画『嫌われ松子の一生』や『告白』など、数々のセンセーショナルな名作を生み出してきた鬼才・中島哲也による最新作。原作となったのは、「第22回日本ホラー大賞」にて大賞を受賞した、澤村伊智による小説「ぼぎわんが、来る」。この話題作、映画館で観ないわけにはいかない!
『来る』
【出演】岡田准一、黒木華、小松菜奈ほか
【監督】中島哲也
【脚本】中島哲也、岩井秀人、門間宣裕
【原作】澤村伊智『ぼぎわんが、来る』(角川ホラー文庫刊)
12月7日(金)全国ロードショー
http://kuru-movie.jp/