必ずやってくる人生のターニングポイント。それにどう向き合うかで、未来は大きく変わります。大きな転機を乗り越え、今ベッキーさんの心を つかんで離さないこととは? 経験から何を学び、何を見つめ、どう生きているのか。 進化し続ける女性の“過去と今”を語ってもらいました。
人に弱みを見せたら人生が変わった
「私の人生のターニングポイントは3つ。まずはデビューのとき。次が30歳を前に心のバランスを崩してしまったとき。そして2年前、長期にわたって芸能活動をお休みしたときです。デビューしたのは14歳。右も左もわからずに飛び出し、走り続け、頑張り続けてきました。ずっと長い間〝頑張ること〞が正解で、〝疲れた顔や弱った姿を見せること〞は不正解なんだと思い込んでいたんです」
そうして自分に鞭を打ちながら、20代後半をどうにか駆け抜けようとしていたあるとき、心身のバランスがガラガラと音を立てて崩れていくのを感じたという。
「『おはようございます!』と元気に挨拶したつもりが、突然涙が止まらなくなってしまったんです。結局、本番直前まで泣き続け、何が起こっているのか自分でもよくわからない状態でした」「私はなぜ頑張っているの?」「誰のため?みんなのため?私の人生なのに?」など正解を求めてさらに混乱。
頭の中はぐちゃぐちゃで、でもやっとの思いで吐いたのが次のような言葉だった。
――心が壊れてしまったの。どうか助けてください。
「そう吐露したあの日から人生が変わりました。見せちゃいけないと思っていた弱みをさらけ出したら、人との距離がぐっと縮まったんです。『やっと弱音を吐いてくれたね』『頼ってくれてうれしい』とみんながいろんな形で支えてくれました」
アートが私を新世界へと救い出してくれた
さらに迎えた大きな転機。それが2年前、長いお休みに入ったときのことだった。
「世間からの厳しい声が届くようになり、自分は見られる立場なんだと改めて自覚しました。深く深く自分のなかに沈み込みながら、どうすればよかったのかを自問自答する日々。それはゴールのない迷路のようですごく苦しく、ずっと呼吸がしづらい状態でした」
そんなときふと出合ったもの、それがアートだったのだ。
「放送作家の高須光聖さんによるアート展に参加したのがきっかけです。予算1万円で100人中3人だけが気に入るテディベアを作るというのがテーマでした」
この創作が、ベッキーさんに思わぬ息吹を吹き込むことになる。
「これが最高に楽しくて。アートって自由なんですよね。好き嫌いはあっても、正解不正解はない。『あの発言はアリだけど、あのリアクションはナシ』。そんなふうにジャッジされる世界にいたからこそ感じる自由と快感でした。今はキャンバスに筆を滑らすのが楽しくて仕方ない。どんどん呼吸がしやすくなって、絵を描きながら宇宙遊泳をしているような感覚。自分が自由でいられる別チャンネルを手に入れたんだと思います」
新しいチャンネルを手に入れて「さまざまな場でのストレスも、私にはあの場があるから大丈夫と受け入れられるようになった」のだそう。
「私にとっての聖域だからこそ、絵にはポジティブな思いだけを込めるのがルール。意外と世界はファンタジーで、その前向きな思いは必ず人に伝わることを、アートを通して体感し始めているからなんです。感謝を込めて描き、美しく生きる。大きな転機を経て今はそんな気持ちでいるんです」
ベッキーさんが新宿ニュウマンアートウォールを飾る!
アートに目覚めたベッキーさんが描く絵画が、9月1日~20日まで、JR新宿駅ミライナタワー改札横のウインドウディスプレイ、新宿ニュウマンアートウォールに飾られます。タイトルは、“空へと”。
「自宅のひと部屋をアトリエにして、自分より大きいキャンバスに向かい、思いを込めて描いています」という渾身の作品を3枚展示予定。最終日には、それまで描きためてきた作品が追加されるかも!? ぜひ足を運んでくださいね!
『空へと』 ~ベッキー meets NEWoMan ART wall. supported by BASE~
9月1日(土)~9月20日(木)
会場:NEWoMan ART wall.
東京都新宿区新宿4-1-6
(JR 新宿駅ミライナタワー改札横のウィンドウディスプレイ、NEWoMan 2F メインエントランス前)