モデル、女優として幅広く活躍している田丸麻紀さん。おしゃれな先輩として、GINGER読者の憧れの存在です。私服コーディネートが紹介されるインスタグラム(@TAMARUMAKI)も大人気。
田丸さんが投資してよかったと振り返るのはヒロフの傘。“一生付き合える”と確信し、購入した傘の魅力を語ってくれました。
上質な一本の傘が、私の人生を“より豊か”にしてくれる
「毎日使うものではないけれど必ず出番のあるもの、それが傘。流行り廃(すた)りがないアイテムだからこそ、ずっと究極の1本を探していました。でもベーシックすぎてはつまらないし、エッジの効いたトゥーマッチなものも違う。そんな思いを巡らせてアンテナを張っていたとき、私の心をつかんだのがこのヒロフの傘でした」
グッと寄ってディテールに目を凝らしても、大きく引いて全体像を眺めても、すべてが主張のない美しさ、と胸を張る田丸さん。
「ぬくもりあるウッドの持ち手、くるみボタンの可愛らしい留め具、しっかり頼もしい骨組み、グレージュの絶妙な色みまで、すべてが好み。憂鬱(ゆううつ)な雨の日こそお気に入りのレイングッズを、とはよくいわれていることだけど、まさにそのとおり。〝人生を豊かに生きるための武器〞といえばいいのかな。少数精鋭のフェイバリットアイテムでどれだけ暮らしを彩ることができるか、それってすごく重要なことだと思うんです。そういえば、お揃いで買った主人がトレンチコート姿でこの傘をさしていたことがありました。いつもより八割増しぐらいに見えて、『よ、男前!』と声をかけたくなったのも気のせいではないかなと(笑)」
新品より、歴史を感じる年季が入っているものが愛しい
「20代前半、ひと月ほどパリに滞在したことがありました。日本では若い女性が古いものを愛でる習慣はあまりないけれど、パリジェンヌは骨董品との距離がもう少し近いんです。たとえばカフェオレボウル。少し欠けていたり古いもののほうが価値があって、そのことを彼女たちは自然に理解している。初めて触れたその価値観に感動して、『私もいいものを愛でて育てたい』と思うようになったんです」
自分自身のことも、”愛でて育てる”意識を持っている田丸さん。年齢を重ねた今思うのは、物だけでなく人もそうあるべきではないかな、ということ。
「女としてどう歳を重ねるか。そういうことを考える年齢になりました。ツルツルの見た目より、シミやシワに宿るコアな個性、魅力、愛嬌に目を向けたいなと」