発売中のGINGER1月号に初登場してくれたMEGUMIさん。女優、タレントとして活躍するほか、クリエイターとしても活動するマルチな才能の持ち主。
そんなMEGUMIさんが語ってくれたのは“特別な一着”との出合い。今なお、MEGUMIさんの魅了し続ける魔法のようなジャケットを紹介してくれました。
ある日、出合いは偶然に。ミラクルな出合いだった
MEGUMIさんが愛してやまないのは、このシャネルのツイードジャケット。
「このジャケットとの出合いはあまりに運命的でした! もう8年も前のこと。ちょうど子供を授かってキッズブランドを立ち上げたタイミングで、まずロンパースは握手の絵柄にしようと決めていたんです。それはマリア様やクロスなどと同じクリスチャンモチーフ。もともと好きで以前から温めていたアイデアでした。そんなとき、ふと表参道のシャネルで何気なくジャケットを見ていたら、握手の絵柄が彫られたボタンが使われているじゃないですか。3日間悩んだけど、これは引き寄せたに違いないと購入を決断。こういう類の偶然には、乗っかっていくタイプなんです(笑)」
佇まいまで変えてしまう、服のパワー
眺めるたびに妊娠中の幸せな時間が蘇るのはもちろん、何度着ても鏡の前で「可愛い!」とテンションが上がるのは「シャネルならではの魔法だと思う」とMEGUMIさん。工房などを取材したドキュメンタリーを観て、ジャケットとはいえ職人技の詰まった工芸品だと認識してから、愛はますます深まっている。
「何より袖を通したとき、自分のなかのフェミニティーが刺激されて、どんどん目覚めていくのがわかるんです。まるで着物を着たときのように、動きがゆっくり、しなやかになる。着心地は柔らかいのにスッと背筋が伸びるのも不思議。ジャケット一枚で佇まいまで変えてしまうのだから、あのとき投資して本当によかったと思います。デニムを合わせることが多いのですが、毎年変わるデニムのシルエットも難なく受け止める。その懐の深さにも感服してしまいます」
“贅沢とは、時が刻む風合いに愛を注ぐこと”という、MEGUMIさん。
「私にとっての贅沢とは、お気に入りのものと一緒に時を刻むこと、そしてその風合いを慈しむこと。シャネルのジャケットから古着のTシャツまで、年月が経ってこそ愛おしいと思えるのは、若いころに悩みながらも投資した経験ゆえ。もちろん人生は現在進行形だから、未来の自分に何を投資しようか、ワクワク考えているところです」