“キレイへの自己投資”とも言える美容医療。お金がかかる上にリスクもあるからこそ、情報や知識を得ることが大切。そこで、銀座高須クリニックの高須英津子院長に気になるアレコレを質問!
まずは、美容医療に関する疑問をクリアに!10の質問
Q.1 そもそも美容医療とは?
A.1 「美容医療は大きくふたつに分かれます。ひとつは、目を二重にしたり、鼻を高くするなど、顔のパーツを変える“美容整形”というジャンル。もうひとつは、顔の造形はそのままに、たるみやシワなどを改善する“アンチエイジング治療”や、肌質を改善する治療などがあります」(高須院長/以下同)
Q.2 最近の美容医療の特長と言えば?
A.2 「肌質改善ができる機械(ポテンツァ)の登場や、肌を引き上げる“糸リフト”の糸の素材の進化がすごかったり、トレチノイン治療(シミ治療)が一般化したり、などなど。再生医療を応用した治療も登場し、進化が計り知れません!」
Q.3 料金に差があるのはなぜ?
A.3 「医療材料の品質、濃度、使用量、経験の少ない未熟な医師など、安い料金にはそれなりの理由があります。安い料金で患者さんを呼び寄せて、高い治療に落とし込む、いわゆる“アップセル商法”には気をつけてほしいですね」
Q.4 エステ脱毛と医療脱毛、どう違うの?
A.4 「実は、全然違うものなんです。脱毛レーザーの機械の性能はもちろんのこと、照射出力なども違う。毛根を破壊する脱毛、いわゆる永久脱毛はエステでは本来違法なんですよ。そのあたりも含めて別物と考えて」
Q.5 韓国旅行のついでに美容医療ってアリ?
A.5 「自己責任。“死んでも文句は言いません”みたいな念書に署名をさせられると聞いたこともありますし…。日本人のナチュラル志向と感性の差もあるので、自分の要望をキチンと伝えることも大切ですよね。帰国後のアフターフォローの確認は必須です。でも、通訳さんがいても上手に意思疎通ができず、結果的にうやむやなまま治療に臨み後悔して、助けを求める患者さんがコロナ禍前は多かったです」
Q.6 クリニック選びのポイントを知りたい!
A.6 「まずは、信頼できる医師が治療しているかどうか。顔が見える経営者(院長)のクリニックであるかどうか。異業種が参入しているクリニックも乱立していて、医療に対する倫理観やモラルがないことも多く、要注意! 万が一トラブルが起こった際の対応に差が出てきます」
Q.7 “こんなクリニックは注意!”と言えば、どんなクリニック?
A.7 「医師ではなくカウンセラーが治療内容を決めたり、表示料金からどんどん上乗せしてくるところは要注意。おしゃれとかイケメンドクターがいるなどで安易に選ばず、トラブル時のリカバリー対応姿勢などもリサーチを。美容医療は医療であることを絶対に忘れないでください」
Q.8 保険はきくの?
A.8 「基本的に美容医療は、自由診療(自費治療)です。保険適応のあるクリニックもありますが、本来、美容目的であれば保険適応外が正当。シビアなことを言えば、国の財政も厳しいので、医師も患者さんもモラルを持ってほしいと思います」
Q.9 美容医療治療を受ける際の大切な心構えとは?
A.9 「お悩みやコンプレックスがあれば、美容医療を上手に使うことにより、前向きな気持ちになり、新たな一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。痛くない治療、怖くない治療も機械や技術の進化でどんどん増えてきています。大切なのは、“自分がどうしたいのか”を明確にすること。わからない場合は、信頼できそうな医師に悩みを打ち明けながら解決していくことも可能です。美容医療は魔法ではないし、できないこともあることも忘れないでください」
Q.10 美容医療未経験の読者に伝えたいことは?
A.10 「現代は、SNSを中心にいろいろな美容医療の情報があふれています。しかし、SNSの情報がすべてではありません。よく考えてみてください。匠の技術を持つベテラン医師は必ずしもSNSを使いこなしているわけではなく、逆に、技術が発展途上でも、SNSで〇〇専門医とかたる医師も多くいます。上辺だけの情報に惑わされず、自分の悩みを解決してくれる信頼できる医師、クリニック選びをしてください。安易に手術を受けないようにしましょう」
銀座高須クリニック 高須英津子院長
患者さんに寄り添う誠実なカウンセリングや技術の高さにファンも多い。美容はもちろん、ファッションも大好きで、YouTube「イエス!えっちゃんねる!!」も大人気。