メイクをするとき、自分の嫌いなパーツをいかにしてカバーするか...あれこれと考えてしまうもの。でも、そんな欠点と思い込んでいるパーツを逆手にとって、武器に変える――。今までと違う思考でメイクを楽しむことを教えてくれる、新刊をご紹介します。
メイクすることを楽しんでいますか?
NYやパリ、ミラノ、ミュンヘンなどで活躍し、今現在は東京を拠点に活動するヘア&メイクアップアーティストRyujiさん。“1万人の顔を変えてきた”という彼の、メイク論がたっぷりと語られた一冊『嫌いなパーツが武器になる』がリリースされました。
自分の弱点を隠す、トレンドを追う、誰かの真似をする――と、どうなると思いますか? それなりに美しく仕上がるかもしれませんが、それって実は“ありがち”な顔に寄っていってしまい、印象に残らない顔になってしまう可能性大。
“自分”という個性を際立たせるためにメイクはある、と唱えるRyujiさんは、著書のタイトルどおり「自分では嫌いだなとか、欠点だと思い込んでいるパーツこそ、個性としてウリにできる」と考えています。
ではどうすれば、自分らしさを最大限に引き出すメイクができるようになるのか? それは当然、それぞれの顔立ちによってハウツーは異なるのだけれど、この本には自分だけの答えを見つけるためのヒントがあふれているのです。
「メイク思考」「メイクの基本」「メイクは技術」「プロの秘訣」「メイクは生き方」の5章で構成された本書は、頭から順番に読んでも、目次で見つけた気になるパートから、あるいはページをめくりながら見つけた心惹かれるフレーズから読み始めてもOK。
“メイクは自分らしさを探すゲーム”“ルーティンは劣化の始まり”“メイクは人格、ヘアは品格”...など、ハッとさせられて、メイクに向き合う姿勢がガラリと変わるようなフレーズに出合うことができます。
Ryujiさんに質問!
数多くの女優やモデル、セレブリティのヘアメイクを手掛けてきたRyujiさんだからこそ、長いキャリアのなかで確立された思考法、そしてテクニック。それを今回一冊にまとめた想いを伺いました。
Q. どのような方に、この本を手に取って欲しいですか?
メイクが苦手という方、それからコンプレックスが強くメイク方法に悩んでいる方に特に読んでいただきたいです。もっと自由にメイクを楽しめばいいのだと、気づいてもらえると思います。
Q.「自分の個性」の見つけ方、何かいい方法はありますか?
人と違うことで自分自身がコンプレックスを感じているパーツ、それが個性だと知って欲しいですね。それから、笑っているとき、楽しいとき...つまり自分が自然体でリラックスしているときに人から褒められるパーツも、強い個性だと思います。
Q. 面倒くさがりでメイク熱が上がらない人は、まず何から着手すべきでしょうか?
カラーマスカラやリップカラー(現在はマスクで隠れてしまいますが)など、簡単に使いこなせるアイテムを、服を着替える感覚で手軽に遊んでみてはいかがでしょうか?
ー ありがとうございました!
メイクすることを「一番素敵な自分を見つけるための旅」と表現するRyujiさん。「見よう見まねでメイクに挑戦した10代から始まり、80代、90代になるまで、その時々の自分の美しさを発見する楽しさがありますから」と、メイクをする時間が生き方やライフスタイルにも深くつながる特別なものであると教えてくれました。
この一冊で、あなたも今の“一番素敵な自分”を見つけることができるかもしれません。
Ryuji(りゅうじ)
ヘア&メイクアップアーティスト。東京でフリーランスとして活動した後、2000年に渡米。ニューヨークを拠点に、VOGUE、ELLEなどのファッション誌や広告、CMを中心にアメリカ、ヨーロッパ各国で活躍。Albert Watson、Sante D'Orazio、Bettina Rheimsなど著名な写真家とコラボレートした作品も多い。2009年より東京に拠点を移し、著名人のヘア&メイクのみならず、化粧品メーカーの開発アドバイザーや、グローバルに展開する美容室グループのクリエイティブディレクターを務める。メイクアップを駆使した写真やインスタレーションの作品展を開催するなど、アーティスティックな活動も多い。
Instagram @ryujimake