アナウンサーが教える!目上の人との会話術・実践編

職場でも家庭でも、自分の居場所を心地よくするためのキーポイントとなる言葉選び。“言葉”を仕事にするアナウンサーの八木早希さんに、大人の女性なら身につけておきたい言葉の選び方や、コミュニケーションのコツをナビゲートしていただく連載「言葉は女の武器になる!」。今回は、目上の人がいるコミュニティでの対応方法・実践編をお届けします。

ひとまずは、聞かれることに丁寧に答えましょう

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前回の「目上の人との会話術・基本編」は参考になりましたか? しっかりと名乗り、相槌だけでも「会話の輪」のなかに入れたら、いよいよ実践編です。

会話に入るために無理をして質問したり、話を繋(つな)ごうとしたりしなくても大丈夫です。

大事なことは、100%話を聞く事です。相手が話している間、「何か聞かれたらどうしよう」「何か聞いた方がいいかしら?」など頭の中で他の事を考えていると、目の前の会話を逃し、ますます何を話したら良いか見失っていきます。

わからないなりに、話を聞き、いざ何か聞かれた時のために自然に湧いてくる疑問や感想を心のなかで蓄えておいて下さい。

話をちゃんと聞いている限り、トンチンカンな事にはならないので安心して下さいね。

何も聞かれなかったら? なら、ただ堂々と目を合わせて興味深く頷いているだけでも充分なコミュニケーションです。

心に蓄えていた聞きたいことが溢れてきたら、タイミングです! いつでも堂々と積極的に会話に参加しましょう。

間は怖くない

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多くの人が「無言の間が怖い」と言います。しかし、間は思っているほど、長くも怖くもありません。

私たちアナウンサーも緊張していると、次から次へと間を詰めて話してしまいますが、ゆったりとした間を開けて話すと落ち着いて聞こえます。同時に、自分自身も落ち着いていきますので、間が怖いと思っている時ほどゆっくり、間を開けて話して下さい。

またどちらからも話が出ずに無言が続く時は・・・それで大丈夫です。間を詰めるためだけの会話をするよりは、落ち着いて無言を共有する方がスマートかと思います。

バカだと思われたくない?

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したい質問があってもなかなか切り出せない理由として「こんな質問をしてバカだと思われたどうしよう」という思考があるのではないでしょうか?

なら、そのまま正直に「こんな事を聞くとバカだと思われるかもしれませんが」と前置きをしてから聞きましょう。

「先生を前にすると愚問に感じますが」
「素人質問で恐縮ですが」
「勉強不足で申し訳ありませんが」

何も聞けないまま終わるより、何か聞く勇気をくれるはずです。

相手の肩書にひるんでしまう?

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相手が「先生」「社長」等肩書がしっかりしていると、それだけで緊張するかもしれません。しかし、「私の先生ではない」「私の社長ではない」ので、ひとりの人として堂々としていて大丈夫です。

ただ、その人がその肩書を得るまでの苦労や努力に敬意を表し、仕事への想いにこちらも想いを馳せてみるだけで言葉選びも間違わないはずです。

また、こちらも肩書や立場を背負いましょう。

一個人としては緊張しますが、「一般女性として」「30代女性として」
「秘書として」「取引先の若手として」「地方出身として」何でも大丈夫です! それぞれの立場に立つと質問や意見をしやすくなると思います。

「一般女性として率直に思うのは、」
「30代女性の意見としては、」

先方も、30代女性の率直な意見は興味深いと思いますし、若い人の感性に触れられて有意義な時間を過ごせると思います。

「女性」というだけでも価値ある存在ですので、自分の価値観、感覚を大事に、自信を持って下さい。

もし、「女性」に敬意を表さない相手がいたら、立場に関係なく、毅然と不快感を示しましょう。

「それは、女性を誤解されています」
「お言葉ですが、それは一般女性の反感を買うのではないでしょうか」
「同世代の女性を代表して反論させて頂きますね」

気持ち笑顔で爽やかに発言すると、コミュニケーションに水を差さずにすみます。愛想笑いで済ませる以外の手立てもそろそろ持っていても良いかと思います。

以上の事を意識してはじめてみて下さい。肩書や年齢、男女を超えた信頼関係が築けたら良いですね!

文/八木早希
撮影(TOP写真)/中西真基
ヘア&メイク(TOP写真)/吉田彩華(VAN COUNCIL EBISU)


八木早希/フリーアナウンサー
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八木早希/フリーアナウンサー
1978年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。2001年毎日放送入社しアナウンサーに。2011年フリーへ転身し、日本テレビ「NEWS ZERO」キャスターを3年間務めた。大勢の政治家、著名人、ハリウッド俳優らへインタビューなど国内外の取材経験も多数。現在は、NHK「ぐるっと関西おひるまえ」の司会を務めるほか、コミュニケーション等に関する講演活動も行っている。
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