今話題の「週休3日制」になると学びの自己責任化が加速する?

Yahoo! JAPANが、「近い将来」と断りを入れながらも、週休3日制を導入すると発表して、話題になっています。ビジネスパーソンにとって、この1日は極めて大きな意味を持ちます。学び方の根本的な見直しを迫られるからです。 

OJTによる学び時間は20%減ることに

まず、企業の視点で考えると、これまでと同じ業務量をこなそうとすれば、(1)1人ひとりの生産性を上げる、(2)従業員数を増やす、といったことが必要になります。特に(1)の生産性の向上は、「欧米に比べて低い」と言われてきた日本においては、抜本的に改善するチャンス到来かもしれません。
そもそも、生産性はその人の能力や経験によって左右されます。これまで多くの日本企業では、OJT(On-the-Job Training)の名の下に、人材育成は実務の現場に任されてきました。ところが週休3日になると、仕事・職場で学ぶチャンスが減ります。単純計算で5分の4、つまり20%減です。言い方を変えれば、週休3日制が導入されると、あなたのOJTによる学び時間は20%減ってしまうのです。

週休3日制は「働き方改革」だけでなく「学び方改革」でもある

さて、ここが分かれ道です。
週休3日を「休息」や「遊び」に使うのも良いでしょう。休日は英気を養う時間として割り切って思いっきり楽しむことで、今まで以上に集中的、効率的に仕事をバリバリこなすというのも、ひとつの極です。
一方、「OJT学び時間20%減」を補うために、増えた休日を使うという人たちも出て来るでしょう。つまり、学びの時間が「会社」から「個人」へ転嫁し、「学びの自己責任化」という流れが生じるのではないでしょうか。
生産性は、業務の進め方(仕組み)の工夫と個人の能力・スキルの向上の掛け算によってアップします。増えた休日を使って自己研鑽に努めれば「個の力」を大いに上げることができるでしょう。人的ネットワークを拡げるために、社外の勉強会に参加する。語学を究める。公認会計士、中小企業診断士など資格取得を目指す。あるいは、手前味噌ですがグロービス経営大学院で経営やリーダーシップを学ぶなど、いろいろなオプションがあります。
あなたは、「遊び派」「学び派」、どちらでしょうか。週休3日制の議論を、「働き方改革」の視点だけでなく、「学び方改革」の視点から眺めてみるのも有益だと思います。

(グロービス経営大学院 佐藤剛)

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