アナウンサーが教える!気難しい相手との会話術

職場でも家庭でも、自分の居場所を心地よくするためのキーポイントとなる言葉選び。“言葉”を仕事にするアナウンサーの八木早希さんに、大人の女性なら身につけておきたい言葉の選び方や、コミュニケーションのコツをナビゲートしていただく連載「言葉は女の武器になる!」。今回は、気難しい人がいるコミュニティでの対応方法をお届けします。  

なかには、強いこだわりがあったり、感情の起伏があってどう接したらよいかわからない、黙々と作業するタイプで会話の糸口を見つけにくいなど、自分にとって話しにくい人がいます。それでも、職場が一緒など離れられない人とどういうコミュニケーションの方法があるのかお伝えします。 難しいと思う人でもコミュニケーションの扉が開けるかもしれません!

まずは、周りに流されない

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「あの人気難しいから気をつけて」「面倒くさい上司だよ」など、何かしら噂や情報があるかもしれせんが、まずは、それらを鵜呑みにして先入観を持たないこと。

「周りはそういうけれど、本当はどういう人だろう」という前向きな好奇心を持つことが大切です。そういった姿勢は、表情や言葉選びなどで相手にも伝わります。

そして、「気難しそう」なのはなぜかを考える。

ただ、そういう顔なだけなのか、
悪気なく言葉がきついだけなのか、
お腹が空いている時だけは不機嫌なのか、
たまたま急いでいただけなのか、
どんなポイントで気難しくなるのか、

大切なことは、その人が何を大事にしている人なのか知ろうとすることです。
それさえ押さえれればあとは意外と簡単です。

「せっかち」で、とにかくスムーズに早く物事が進む事を大事にしている人なら、無駄に丁寧にする事をやめ、テンポを合わせます。
そのテンポに合わせられるように事前に調べられる情報は入手しておきます。

「理屈を重んじる人」ならば、できるだけ物事の筋道通りに話します。「みんなきっとそう思っています」「こういう感じです」など「ふんわり」話すと、「何を根拠に?」となりがちですので、事実と根拠をしっかり出せるように、これまた事前に準備しておきます。

「言葉遣いを気にする人」なら、今や市民権も得ている「やばい」などの現代語も一度封印し、相手に合わせてみるというのも手かもしれません。

映画出演や作品に関してインタビューする時もそうですが、一般的にその人の仕事や生業とするものについてお話を聞く時には、その人が何に一番こだわり、どこに一番プライドを持っているのかを真摯に想像します。

話し手は、きっとこの人ならわかってくれる、理解しようとしてくれていると思えば心を開いてくれます。

ものづくりの職人さんや理系の専門分野の方、社内の他部署の人などに対して、こちらが「わからないー」「難しいー」だとそれ以上ありませんが、
「こちら調べ○○までは何とか理解できましたが、大変な作業なのですね。」
「映画を拝見して○○のシーンが特に胸に響きましたが、あの目の奥の悲しみはどう表現したのですか?」
「今のところネット情報で恐縮ですが・・・」だけでもわからないまま聞くよりはよいかと思いました。

具体的に話すことで誠意が伝わります。

SNSやHPを覗いてみる

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個人で発信している情報やメッセージ、写真の撮り方、載せ方などでその人が何を大事にしているかわかります。

また、過去の実績やこれまでその人が積み重ねてきた仕事もわかることが多いですので、見た目や表面的な接し方だけで難しいと感じずに済むかもしれません。

その人のSNSを見てくれた、興味を持ってくれたというだけでも好意を持って受け止められるかもしれませんし、共感する部分を見つけられるかもしれません。
知ろうとする姿勢は前向きなコミュニケーション生みます。

「合わない」「苦手」とネガティブ感情を溜め込んだり、文句を言いつづけるのは建設的ではありません。同じ職場、同じチームにいる場合は特に、前向きに付き合っていくにはある程度の努力が必要だと思います。

先入観で最初から諦めずに、まずは自分から知ろうとしてみましょう。

文/八木早希


八木早希/フリーアナウンサー
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八木早希/フリーアナウンサー
1978年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。2001年毎日放送入社しアナウンサーに。2011年フリーへ転身し、日本テレビ「NEWS ZERO」キャスターを3年間務めた。大勢の政治家、著名人、ハリウッド俳優らへインタビューなど国内外の取材経験も多数。現在は、NHK「ぐるっと関西おひるまえ」の司会を務めるほか、コミュニケーション等に関する講演活動も行っている。
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