やめることを考えていますか? 今すぐやめることを考えてください

「Start/Stop/Continue」というフレームワーク(思考の枠組み)をご存知ですか? 自分や組織の今後を見据えて、「新しく始めること:Start」、「やめること:Stop」、」「継続的に続けていくこと:Continue」を記載して議論を深めていくもので、自分のキャリアや企業の戦略などアクションプランを考える上で効果を発揮します。 実は最重要事項は、「やめること」。あなたは考えたことがありますか?

始めることや続けることはすぐ思い浮かぶけれど…

さて、このフレームワーク、StartやContinueはすぐに埋まりますが、Stopについては途端に歯切れが悪くなります。多くの場合、何も書かれないか、極めて抽象的な「無意味な時間を減らす」といったことが書かれます。自分自身や組織のキャパシティは変わらないのに、減ることは何もなく上乗せばかり…。その結果、Startの項目がほとんど実行できない、あるいはStartばかりに目が行き、Continueが無意識のうちにおろそかになるといった事態が起きてしまうのです。 

その戦略、実行性はありますか?

企業の戦略を考える場でも、同じようなことが起きていますよね。多くの場合、「こういう新たなターゲットにこういうプロダクトを売りたい」といったStart項目に偏った話ばかりが出てきます。一方で、「これを始める代わりに何をやめますか」や、「何の優先順位を下げますか?」という問いかけに対する議論は、恐ろしいほど盛り上がりません。やってきたことの優先順位を下げることのリスクや、現場からの反発を感じて、具体的に思考を投入することを避けてしまうのでしょう。 

組織や自分の器の限界をしっかり受け止めて!

組織のリソースも、自分のリソースも限りがあります。だからこそ、その器の限界を冷静に踏まえた上で、その限られた器の中に「何から先に入れるのか」、ということを考えることに意義があるのです。優先順位のないプランは、単なる夢物語にしかなりません。実行力を伴うプランになるかどうか・・・、それは、Stopの項目がどれだけ具体的なのかを見ることによって明らかになるはずです。 (グロービス経営大学院 教員 荒木博行)

グロービス経営大学院/ビジネススクール
ナビゲーター
グロービス経営大学院/ビジネススクール
日本最大のビジネススクール・グロービス経営大学院には、オンラインMBAプログラムもあります。授業はライブ形式で進み、ディスカッションが中心。実務で使える力がすぐ身に付きます。通学も併用でき、ライフスタイルに合わせて学び続けられます。
このナビゲーターの記事を見る