自分の声は好きですか? 今こそ“地声”を鍛えよう!

職場でも家庭でも、自分の居場所を心地よくするためのキーポイントとなる言葉や選びや、自分の印象。人に与えるイメージを大切にするアナウンサーの八木早希さんに、大人の女性なら身につけておきたい言葉の選び方や、コミュニケーションのコツをナビゲートしていただくこの連載。
新年度ということもあり、前回は初対面の人に好印象を与える「表情」について書いていただきましたが、今回は「声」について。声も人に与える印象を左右するひとつの要素です。いい声とはどういう声なのか、一緒にひも解いていきましょう。

自分の声は好きですか?

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はじめて自分の声を留守番電話などで聞いた時の衝撃を覚えている人も多いでしょう? 「え!私って、こんな声??」と。

普段の頭蓋骨を響かせて聞こえる地声と、耳だけで客観的に聞く声の違い・・・大抵の人は、瞬時に好きになれずにいたのではないでしょうか。

日本人の声が高いのは、女性らしさの表れ?

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電話口で声が少し高くなる母・・・母世代のよそ行きの声は許容範囲としても・・・、.最近、洋服屋さんの若い女性店員の声が少し気になります。誰に伝えるわけでもなく、鼻にかかった甲高い声で「いらっしゃいませ〜」と店内に声を響かせる・・・あの文化はいつ始まったのでしょうか。
幼い自分の子供にさえ、地声じゃない高い声で話しかけるママが増えたのも個人的には気になります。

日本人女性は声が高いそうです。先進国の中でも断トツで高く、これは、高い方が「女性らしい」「若々しい」とされ、社会的に求められた「女性らしさ」に女性自身も応えてきたからだそうな。ちなみに、世界で一番声が低いのはスカンジナビアの国々の女性で、世界でもっとも男女平等が進んでいるそう。

「いい声」とは?

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ではいい声とは、どんな声なのでしょう?

「いい声になるには?」とよく質問されますが、声そのものの高低や声質は、それぞれの個性ですから、無理に変える必要はないと思います。

ただ、アナウンサーの訓練を受ける上では、いい声=マイクに乗る声=「音が息に乗っている声」。つまり、大きな声を出さなくても通る声、ずっと聞いていても耳触りのいい声です。

「音が息に乗る」とは?

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アナウンサーをしていていい声とされる、「音が息に乗っている声」はどのようにしたら出せるのでしょう。

普段からお腹から息が出ていれば、自然と息の乗った声になります。お腹から息を出すようにするには、簡単なトレーニングで可能になります。

お腹からの息をストローで吹くように細く長く、息が切れるまで吐き続けます。吐ききったら今度はストローで空気を吸うように細く長く吸う。これを繰り返しているうちに、段々と息が長く太くなっていくにのを感じるはずです。これを10〜15分繰り返しやってみて下さい。無音でできるので、朝の通勤の日課にしてみてはいかがでしょう?

アナウンサーは大声を出して発声練習をしているイメージがありますが、息さえ出ていれば、自然と声が出る、しかも噛みにくくなって、滑舌がよくなる効果もあると実感しています。

いつの間にか日本人女性の慣習にもなっていた「高い声」。無意識のうちに「女性らしさ」「若々しさ」型にはめようと声を高くする時代は終わり! 地声で話す人は信頼されます。

自分の声のままで自信が持てるように、声に息を乗せましょう。さあ、朝の通勤のルーティーンに! 早速始めてみて下さい^ ^

文/八木早希


八木早希/フリーアナウンサー
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八木早希/フリーアナウンサー
1978年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。2001年毎日放送入社しアナウンサーに。2011年フリーへ転身し、日本テレビ「NEWS ZERO」キャスターを3年間務めた。大勢の政治家、著名人、ハリウッド俳優らへインタビューなど国内外の取材経験も多数。現在は、NHK「ぐるっと関西おひるまえ」の司会を務めるほか、コミュニケーション等に関する講演活動も行っている。
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