アナウンサーが教える!目上の人との会話術・基本編

職場でも家庭でも、自分の居場所を心地よくするためのキーポイントとなる言葉選び。“言葉”を仕事にするアナウンサーの八木早希さんに、大人の女性なら身につけておきたい言葉の選び方や、コミュニケーションのコツをナビゲートしていただく連載「言葉は女の武器になる!」。今回は、目上の人がいるコミュニティの対応方法基本編をお届けします。

悩みがち!目上の人とのコミュニケーション

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前回の「初対面の会話術」は参考になりましたか? 今回は、目上の人との会話術・基本編です。

上司や目上の人と話すときに緊張する理由として
「私ごときが・・・」どこまで謙遜する?相手との距離感が難しい。
「ワタクシは、」普段使わない言葉・・・敬語や言葉選びに不安。
「バカだと思われたらどうしよう」相手の肩書きや人生経験の差に怯んでしまう。そんな悩みがあげられるかと思います。

ひとつずつ解決していきましょう!
今回は、押さえておきたい「大切な基本」をお伝えします。

まずは、堂々と名乗りましょう

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商談に上司についてきただけの身、まだまだアシスタントで見習い中、駆け出しの新人としてその場にいるときなどは、特に相手との距離感を測りにくいですよね?

私が見てきた多くの場合、「名乗るほどの者ではありません」とばかりに黒子のように壁際に立っている人、名刺交換の場に参加したとしても、「私にまでお時間を取らせては」と急いで名刺を渡しては、そそくさと端に戻ってしまう若手の方も多く見ます。

まったく無意味な謙遜です!

その場にいる以上、見えています! 見えているのに、何者かわからない。何者かわからないのに、その場にいる。そして、たまに愛想笑いをする。

とても不気味です!

挨拶は、社会への入り口です。名乗ることは、その場に存在するための切符です。堂々とその場の一員になりましょう。

「アシスタントの~です」
「研修中の○○です」
「部下の△△です。よろしくお願いします」

名乗る事で初めて、相手にも認識されます。こちらから積極的に話しかけなくても、相手から話しかけてもらう態勢が整います。

相づちを声に出しましょう

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目上の人ばかりの会話の輪に入るのは、大変なことです。私も新人の頃は、会話に入れず、ただただ言葉を発した人の方を向いては話に頷くだけで精一杯でした。

メディアの場合、声がマイクに乗ってはじめて「出演者」になれます。特にラジオの場合、声を出さないと「存在しない」のと同じになってしまいます。
そして、テレビやラジオのルールは、「一度に話すのはひとり」声がかぶってはいけません。

新人の頃は、ベテランの話し手の間で、無音の隙間さえ見つけられずにいました。会話に参加する糸口になったのが、相づち!「はい」「はい」と人の声とかぶらないように、はっきりと声を出して相づちをするようにしました。

そして、次に進行するときや生放送内の時間が迫っていて話を切らなければいけないときなどは「はい」「そうですね」と少しずつ声を大きくしていって、「さあ、それでは続いてのコーナーは!」と、ひとりしか座れないマイクの椅子を取りにいきます。

相づちのポイントは、他の人と声がかぶらないことです。
頑張ってみて下さい!

敬語や言葉遣いの不安を解消する

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ただでさえ気の張る目上の人との会話で、頭の中で「え?~下さって?~して頂いて?」など言葉遣いや敬語に不安を覚えている場合ではありません! この段階は、社会人1年目で卒業しておきたいレベルです。正しい敬語は、文化庁の「敬語の指針」をネットでも確認できますので、検索してみて下さい。

できるだけ大勢と話し、敬語を使い慣れておきましょう。考えなくてもきれいな言葉が出ると、とても楽ですよ。

ひとつ注意!
最近「させて頂く」の連発、間違った使い方が気になります。

「○○大学を卒業させて頂き、今は△△会社に勤務させて頂いており、××係を務めさせて頂いています」など。極端に聞こえますが、意外と多い事例ですので気をつけてくださいね。

次回は、実践編として、具体的な会話術をお伝えします!

文/八木早希
撮影(TOP写真)/中西真基
ヘア&メイク(TOP写真)/吉田彩華(VAN COUNCIL EBISU)


八木早希/フリーアナウンサー
ナビゲーター
八木早希/フリーアナウンサー
1978年アメリカ・ロサンゼルス生まれ。2001年毎日放送入社しアナウンサーに。2011年フリーへ転身し、日本テレビ「NEWS ZERO」キャスターを3年間務めた。大勢の政治家、著名人、ハリウッド俳優らへインタビューなど国内外の取材経験も多数。現在は、NHK「ぐるっと関西おひるまえ」の司会を務めるほか、コミュニケーション等に関する講演活動も行っている。
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