快眠で明日が変わる!プロが実感する「良い睡眠」とは?

商品やサービスを通じてSpark(ときめき&ひらめき)を発信している、働く女性をクローズアップする連載『プロジェクトS 』。“S”はもちろん“ Spark yourself!”の頭文字です。商品制作の舞台裏や仕事に対する想いなどをインタビューしていきます。企画や研究開発に携わる同世代の彼女たちから、仕事を楽しむヒントやコツが得られるはず!

今回は老舗寝具メーカー、東京西川に勤める杉原桃菜さん(左)と青木真理さん(右)にインタビュー後編をお届け。睡眠や寝具のプロとしてスリープマスターという資格を持ち、教育担当を務める杉原さんと[エアー]シリーズの商品開発を手がける青木さんに“良い睡眠”に導く環境づくりを伺いました。

撮影/蓮見徹
取材・文/GINGERweb編集部

環境が変わって気づく、睡眠の質

大学在学中、睡眠学と出合ったことが入社のきっかけになったという青木さん。入社後に寝具を見直したことで、改めてその大切さに気付かされたそう。

<青木>日本人は世界でみると睡眠時間が短く、3人に2人が睡眠に不満を抱えているという現状を知り、寝具で日本人の睡眠の質を高めたいと思ったんです。入社をきっかけにマットレスなどを買い換えて半年ほど経ったころ、実家に帰って寝たら腰が痛くなって(笑)。思い返せば寝具を変えてから、より深い睡眠が取れているという実感がありましたし、生活に欠かせない存在になっています。

“良い睡眠”とは?

慣れ親しんだ寝具。その寝具は果たして身体に合っているのでしょうか。たまに出張や旅行でいつもと違う環境で寝ると「いつもより良く寝れたな」「やっぱり家のほうが寝つきがいいな」など、自分の眠りの質について発見や疑問を持つことはありませんか。そもそも“良い睡眠”とはどのようなものなのでしょう。

<杉原>ひと言でいうのは難しいですが、私たちは時間よりも睡眠の質を重視しています。一般的には寝始めの3時間が一番深い眠りにつき、だんだんと浅くなってくるという睡眠のサイクルが安定していると質が高い睡眠といえます
特に30代の女性は仕事が忙しかったり、子育てが大変で睡眠時間が削られがちです。「なかなか疲れがとれない」「途中で目覚めてしまう」というお悩みを多く聞きます。忙しい方ほど寝る直前まで仕事のことを考えていたり、スマホを見たまま寝落ちしてしまったり・・・。そういった状況を見直し、副交感神経を高めると眠りにつきやすくなります。例えば、寝る前はスマホやPCなどの強い光を浴びないようにする、アロマやハーブティーの香りでリラックスする、湯船につかって体を温める。基本的なことではありますが、本当に重要です。

昨年より展開している「ねむりの相談所®」では、寝具の販売だけでなく、店頭で簡単にできる快眠ストレッチの紹介やアロマやハーブティーなどのリラックスグッズも販売しています。さまざまな角度からお客様ひとりひとりを考えた、きめ細やかなサポートを行なっています。商品知識や寝具の売り方の教育・研修、店頭でのセミナーなどを行う杉原さんも寝具の販売だけで終わらない接客の大切さを感じているそう。

<杉原>イベントがあるときは店頭に立つこともあります。快眠セミナーを開催してストレッチをご紹介したり、アロマ製品を体験していたただいたり、枕の測定もしています。私たちが思っている以上に睡眠に悩んでいる方もいますし、伝え方次第でお客様の意識が変わることもあるので毎回勉強になりますね。また、初めは販売が難しいと感じるスタッフもいますが、教育を終えたあとに「お客様とこんなやり取りができた」と嬉しい感想をもらうとやりがいを感じますね。

作り手だから伝えられること

販売員がよりお客様にわかりやすく商品の特徴を伝えられるように工夫を凝らすのも、商品部の仕事だと考える青木さん。マットレスの特徴を伝えるツールは接客する上でとても役立っている模様。

[エアー]のマットレスの上で「体圧テスター」を使用すると、点によって圧力が分散されていることがわかる。

<青木>これは人間の血液やリンパ液の流れを表す「体圧テスター」です。エアーの特徴である体圧の分散性が目でわかるツールです。硬いマットレスの場合は1点に圧力が集中するのですが、点で身体を支えるエアーのマットレスは圧力を分散します(白くなる部分が圧力を示す)。「この商品はこんな特徴がある」というのをまず販売員に理解してもらう。それは作り手である商品部の仕事だと思うので、こういったツールを作ることも重要だと考えています。

[エアー]シリーズをはじめ、今では国内だけでなく海外でも寝心地の良さが評価されています。海外店舗では、寝具に対する考え方の違いを感じることも。

<杉原>現在、海外ではシンガポールやマレーシアなどに店舗があります。現地販売員の教育のために店舗に出向くことがありますが、海外のお客様の反応は日本と違って面白いです。海外では分厚くて豪華なマットレスが“良いもの”とされているので、最初は「海外のベッドに比べて薄いのに、なぜこんなに値段が高いんだ」と言われることが多いです(笑)。でもこれだけの機能が備わっていると説明し、実際に横になっていただくと気に入っていただけることが多く、結果的にリピーターの方も増えているんですよ。

将来の健康を見据えた、寝具づくり

<青木>自分が携わった商品が販売されていて、使ってくださっているお客様がいることが嬉しいです。お客様からの声はやる気に繋(つな)がります。今は担当する[エアー]ブランドが世界にも広がってきて嬉しい反面、もっと多くの方に知っていただき、使っていただける機会がまだまだたくさんあると思っています。今日の疲れを取るための寝具ではなく、明日元気に過ごせるための寝具を提供したいと思っています。

<杉原>眠りの重要性を伝えるのが仕事です。近年日本人の睡眠への関心が高まっている実感はありますが、まだまだ優先順位が低いと思います。食事や運動と同じくらい、睡眠が重要であると感じていただけるように情報を発信していきたいと思っています。日中元気でいるためにも、毎日使うものなので気にしてもらえたら嬉しいですね。また、今までは商品の特徴などをお客様にお伝えすることが多かったのですが、睡眠の知識についてももっとお伝えできたらと思っています。

日本人の睡眠環境もここ数十年のうちに大きく変化していますが、時代に合った寝具づくりは創業から450年以上もの歴史を歩んできた、東京西川の得意分野かもしれません。「最近眠りが浅いな・・」と感じたら、その原因は睡眠時間だけではない可能性も。寝不足は当たり前、になる前に真剣に睡眠について考えてみませんか?

東京西川
https://www.nishikawasangyo.co.jp/

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