大人になったら軽くなる、安定するなんてウソ!? 『GINGER』の読者アンケートでもたくさんの女性が、毎月の生理に振り回されているという結果が!
実は、アラサーは生理周期が安定する一方で、子宮のトラブルが増えてくるそう。あなたの生理は本当に大丈夫?
正常な生理と生理不順の違いとは?

(c)TORWAISTUDIO/Shutterstock.com
「めんどくさい」「つらいだけ」と生理(月経)をネガティブに捉えがちですが、毎月正常に生理が来ることは、カラダと心と肌の調子が整っている証拠。カラダのメンテナンスのためにも、自分の生理がいつもどおりか気にかけることも大切です。
女性のカラダはとてもデリケート。環境の変化など、ちょっとしたことで、生理が遅れたり早まったりすることはあります。ナーバスになりすぎる必要はないのですが、「これまでと違う」「最近変わってきた」と思ったときがカラダからのサイン。病気が隠れていたり、将来の不妊症の原因がないともいえません。早めに婦人科で相談しましょう。これをきっかけに、婦人科のマイドクターを作っておくことも大切です。
正常な生理とは?
日数・・・約5日間
生理で持続的に出血している期間は平均5日間。3~7日間なら正常です。
周期・・・25~38日
生理の初日を第1日と数えて、毎月の変動が6日以内なら正常と考えます。
量・・・約20~140g
生理の持続日数の総量として、約20~140gの出血量が正常範囲です。
月経異常の種類とは?

(c)La corneja artesana/Shutterstock.com
量が少ない or 多い、期間が短い or 長いなど、心配な人もそうでない人も、自分の生理と照らし合わせてみて!
1. 3ヵ月以上生理が来ない!
・・・続発性無月経
これまであった生理が、3ヵ月以上来なくなったら続発性無月経かもしれません。ホルモンバランスが乱れる思春期や更年期に起こりやすく、ストレスやダイエット、高プロラクチン血症、甲状腺機能異常が原因のことも。
■対処法:婦人科で検査をしてホルモン剤などで治療します。
2. 生理がすぐ来る!
・・・頻発月経
生理頻度が多く、生理周期が24日以内の場合を頻発月経と言います。思春期、更年期に起こりやすく、また排卵後の黄体から十分なホルモンが分泌しない黄体機能不全、無排卵、甲状腺機能異常なども原因と考えられます。
■対処法:婦人科で検査後、ホルモン剤などで治療。貧血にも注意!
3. 生理がなかなか来ない!
・・・稀発月経
生理の頻度が少なく、生理周期が39日以上経っても次の生理が始まらない場合。3ヵ月以上来ないと続発性無月経に。思春期、更年期のほか、多嚢胞性卵巣、高プロラクチン血症、甲状腺機能異常、メンタル疾患のことも。
■対処法:生活習慣を整え、基礎体温をきちんとつけることが大事。
4. 出血量が少ない
・・・過少月経
生理時の出血量(経血量)がおりもの程度しかなく、ナプキンがほとんど必要ないくらい。出血は1~3日以内で終わってしまう。無排卵の可能性があるほか、黄体機能不全、子宮発育不全が原因のこともあります。
■対処法:婦人科を受診して検査。原因によって治療します。
5. 1時間おきにナプキンを替えてももれる!
・・・過多月経
ナプキンを1時間おきに替える、昼に夜用ナプキンを使う日が3日以上あると可能性が。以前より出血量(経血量)が増えたり、生理期間が7日を越えたら注意。子宮筋腫、子宮内膜症、子宮内膜ポリープ、子宮体がんが原因のことも。
■対処法:婦人科で原因を検査して治療。貧血にも要注意!
いかがでしたか? ナーバスになり過ぎる必要はありませんが、気になるようなら早めに婦人科に相談しましょう。
教えていただいたのは・・・
女性医療ジャーナリスト 増田美加さん

エビデンスに基づいた医療情報、予防医学の視点からヘルスケアやアンチエイジングケアを発信。GINGER本誌、GINGERwebwでの連載も好評。