年末年始に九州へ行く人は必見!素敵な体験ができる展覧会

こんばんは。アートテラーのとに~です。
毎年この時季になると同じことを口にしている気がしますが、1年ってあっという間ですね。ちょっと前まで、今年が始まったばかりだと思っていたら、暦はすっかり12月。「そだねー」とか「半端ないって」が流行っていたのって、ついこの間のことではなかったでしたっけ??
さてさて、人によっては、そろそろ帰省の準備をしている方も少なくないのではないでしょうか。ちなみに、誰も興味がないでしょうが、僕の父方の実家は長崎県の五島列島。今年7月には、『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の構成資産として世界遺産にも登録されましたし、『天空の城ラピュタ』『火垂るの墓』のアニメーション美術監督を務めた山本二三氏の美術館がオープンしたことでも話題のあの五島列島です。
実は今、五島列島に限らず、九州のアートシーンが熱い! そこで、今回は今ぜひ押さえておきたい九州の展覧会をふたつご紹介したいと思います。  

福岡の人気ショップによる展覧会

知る人ぞ知る福岡の名店krank marcello (クランク マルチェロ)。ヴィンテージ家具やアパレル、雑貨などを取り扱う人気ショップです。有名人にもファンが多いというこのお店の最大の魅力は、何と言っても、店内のいたる所に潜む幻想的な空間演出なのだそう。

そんなkrank marcelloの世界観がショップを飛び出し、初めてギャラリーの空間で展開されることに。舞台は、福岡を代表する現代アートのギャラリー、三菱地所アルティアム。『krank marcello ぼくらはいつのまにか 虹にさわれないことをおぼえていた』というタイトルで、来年1月14日まで開催されています。

ヨーロッパのヴィンテージ家具と動物などのモチーフを組み合わせたkrank marcelloの作品はどれも、1冊の童話のよう。例えば、こちらの《花をみつめて天使となる》という作品。花を見つめる少女の背後にご注目くださいませ。ライティングにより、花の影が少女の姿と重なり、まるで少女に翼が映えているかのようなシルエットが浮かび上がっています。

《花をみつめて天使となる》
《花をみつめて天使となる》

また例えば、こちらの《再会》という作品。友人が遠くへと旅立ってしまい、どこか寂し気なロバ。手向けた花束を切なく見つめています。しかし、彼の心を映す鏡には、花束ではなく、友人の姿が映っていました。

《再会》

と、krank marcelloの展覧会は、どの作品も鑑賞後に、まるで1冊の童話を読んだようなささやかな感動が押し寄せること必至です。
¥400の入場料で、会期中何度も再入場できるのも嬉しい限り!

『krank marcello ぼくらはいつのまにか 虹にさわれないことをおぼえていた』
会期:2018年11月23日(金・祝)~2019年1月14日(月)
会場:三菱地所アルティアム(イムズ8F)
開館時間:10:00 - 20:00
※12月25日(火)は、イベント開催のため16:30クローズ
※12月31日(月)、1月1日(火)は休館
入場料:一般¥400(前売¥300)、学生¥300(前売¥200)
※各種割引制度あり

世界的デザイナーの最新個展が故郷で開催

国際的に高く評価されているデザイナーの吉岡徳仁氏。そんな吉岡氏の故郷である佐賀県佐賀市に位置する佐賀県立美術館では、現在『吉岡徳仁 ガラスの茶室 – 光庵』が開催中です。2011年の第54回ヴェネツィア ビエンナーレ国際美術展でデザインを発表、2015年に京都の青蓮院門跡境内にある将軍塚青龍殿の大舞台に設置され、大きな話題となったあの《ガラスの茶室 – 光庵》が九州初上陸しています。

《ガラスの茶室 – 光庵》 ©kuniharu uchida
《ガラスの茶室 – 光庵》

シンプルでスタイリッシュ。余計なものを極限までそぎ落としたミニマルな茶室は一見の価値あり。近づいてじっくり観るもよし、パリのオルセー美術館にもコレクションされているガラスのベンチ《Water Block》に座って眺めてみるもよしです。

ちなみに、来たる今月23日には、吉岡徳仁氏ご本人のギャラリートーク&お点前のパフォーマンスが予定されているそう。《ガラスの茶室 – 光庵》の内部で、どのような一席が行われるのか興味津々です。

会場には、他にも、スワロフスキーのクリスタルをアクリルに閉じ込めたスツール 《Eternal, Swarovski》や、昨年のDom Pérignon Artist Seriesで発表された《Prism》なども紹介されています。

《Eternal, Swarovski》

イルミネーションもいい季節ではありますが、吉岡氏が手掛けるさまざまな光の世界をどうぞご堪能ください。

『吉岡徳仁 ガラスの茶室 – 光庵』
会期:2018年11月28日~ 2019年2月11日
会場:佐賀県立美術館
開館時間:9:30〜18:00
※年末、1月15日(火)、1月21日(月)、1月28日(月)、2月4日(月)は休館
入場料:大人・大学生¥1,300(前売¥1,100)
※各種割引制度あり

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美術の魅力をわかりやすく、面白く伝える、世界でただひとりの”アートテラー”。よしもと芸人時代に培った話力と笑いのセンスで、アートを語ります。日本を代表する数々の美術館で、公式トークガイドを担当。著書『東京のレトロ美術館』(株式会社エクスナレッジ)『ようこそ! 西洋絵画の流れがラクラク頭に入る美術館へ』(誠文堂新光社)が好評発売中。
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