今年の冬は料理とワインの組み合わせを楽しめるペアリングでワンランクアップ

アメリカ料理でイメージするのは、ハンバーガーやピザ、少し大味かつ豪快な料理という想像力乏しい私ですが、モダンアメリカンというまったく別世界があることを遅まきながら知りました。モダンアメリカンとカリフォルニアワインのペアリングディナーで料理とワインの組み合わせの無限の広がりを体験しました。美味しい衝撃をシェアします!

ボトル1本頼むよりもいろいろなワインが楽しめる

最近、ペアリング、という言葉をよく聞くようになりました。お料理に合ったワインを料理ごとに組み立てて提供してくれるペアリングコース。ワインは好きだけどレストランでどう選んでよいかわからない、という人におすすめしたいのがこのペアリングです。料理に一番合うワインをその道のプロがチョイスしてくれるので、お悩み一発解決で、なおかつ美味しく楽しく食事ができるのです。

お皿の上のアートとワインの出合いが始まる

今回はモダンアメリカンクイジーヌとカリフォルニアワインのペアリングを渋谷にあるレストラン、PATINASTELLAで堪能しました。ナパ・ヴァレー最古のワイナリー、ベリンジャーワインとのコラボレーションです。ナパ・ヴァレーといえば、カリフォルニアの中でも有名なワインの産地であり、上質なワインがたくさんあります。

料理とワインのペアリングは、ベリンジャー・ヴィンヤーズのゲストハウスでエグゼクティブ・シェフを務めるマシュー・ラミレス氏が来日し、杉浦シェフとのコラボレーションによって作り出されたわけですが、常日頃からどんな料理がベリンジャーのワインにあうかに情熱を注いでいるマシューのこだわりが随所に感じられるペアリング構成となっていました。

美味しさプラス美味しさ=最高のハーモニー

最初は軽く燻製されたサーモンとナパ・ヴァレーシャルドネのペアリングを味わいます。ナパ・ヴァレーシャルドネ2016はフレンチオークの新樽で造られており、ヴァニラのニュアンスがはっきりと感じられます。クリーミーなワカモレのソースと合い、またサーモンのほどよく乗った油と融合していました。上品な香りに包まれながらリンゴやトロピカルフルーツなど、シャルドネの特徴がよく表れていました。

次にサーブされた肉厚のしいたけを逆さまにしてお皿に見立ててトリュフリゾットをのせた料理は、赤ワインと。ソノマ・コースト ピノ・ノワール2015と合わせます。ピノ・ノワールの特徴であるイチゴやラズベリーなどの赤い果実味が際立ち、タンニンもほとんど感じずなめらかな口当たりです。ボディはあまり重くはないので、お肉料理でなくても合わせやすいのでしょう。個人的にはシャルドネも合う気がしました。

メインはお肉料理2種類。まずは鴨のロースト果実のソースです。続いてじっくり8時間煮込まれた牛ほほ肉のパイ包み焼きをいただきます。ワインはセント・ヘレナ ホーム・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン2000とプライベート・リザーブ カベルネ・ソーヴィニヨン2012のカベルネ2種類と、先ほどのピノ・ノワールという個性の違う3種類の赤ワインを組み合わせを変えながら堪能しました。

プライベート・リザーブ カベルネ・ソーヴィニヨン2012は最高のぶどうだけを使用しプレンドしたワインで、そのうち26%はセントヘレナ ホームヴィンヤードのぶどうを使用しているそうです。パーカーも96点をつける高評価のワインです。土っぽさやこしょうなどのスパイス、黒いベリーを思わせ、色は深いルビー色で、タンニンも感じられボディはしっかりめですがエレガントさもあるワインです。お肉との相性がとてもよいワインだと思いました。

最後のデザートにも赤ワインを合わせてみます。デザートはチョコレートとヘーゼルナッツのムース。さりげなくゴボウを赤ワインで煮たものも添えられており、甘さと苦みが楽しめて味のアクセントは絶妙。ゴボウの繊維質を感じるのにしっかりとデザートとして成り立つように仕上がっているのは、杉浦シェフが素材を知り尽くしているからこそなのだと感じ入りました。マシューはデザートとセント・ヘレナ ホーム・ヴィンヤード カベルネ・ソーヴィニヨン2000の組み合わせをおすすめしていましたが、チョコレートやナッツはワインの味を表現する時にも使うので、デザートに赤ワインが合うのも納得です。

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人間が育った土地柄や環境によって形成される部分が大きいように、ワインもぶどうが育つ土地や風土が大きく影響します。だからカリフォルニアのワインは太陽の恵みをいっぱい受けた明るさが感じられます。ベリンジャーのワインは果実味たっぷりで親しみやすいワインという印象が強く残りました。

料理は見た目も美しく繊細さと大胆さが上手く調和していて、最初の一皿からデザートまで素材にこだわり、ワインとの組み合わせにこだわっているのがよく伝わってきました。

GINGER世代にぴったりな大人の集まりに

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これからはクリスマスパーティー、忘年会とお外ごはんの機会が増えてくるシーズンです。そんな時、ワインペアリングを楽しめる会をアレンジすれば、友達や彼との会話もはずみ、次回は自宅でペアリングパーティーなんてことにも。料理とワインがお互いのよさを引き出せる組み合わせの答えは、ひとつではありません。料理とワインのコラボをいろいろ試して、マイフェイバリットペアリングを見つけてみてくださいね。組み合わせに正解などなく、美味しいと思える組み合わせを見つけることができるのが一番よいのだと思います。そのヒントを与えてくれるのがペアリングなのではないでしょうか。

文/YUKI YONEI

YUKI YONEI/フリーライター
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YUKI YONEI/フリーライター
ヨーロッパやアジアでの生活経験を活かして、主に海外旅行、ワイン、食に関しての記事を執筆中。F1からバレエまで趣味のふり幅はかなりあり。ワインはWSET Advanced Certificateの資格保有。
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