【産婦人科医に聞いた!】妊活はいつ始めるのが適齢?

アラサー世代にとって、つい考えてしまう結婚と出産のタイミング。結婚したいけれど、出産でキャリアをつぶしたくないと考えている人、子供はいつかほしいけど、まだ現実的に考えられないと悩んでいる人も多いですよね。
この記事では、いつか授かりたいと考えている人へ、妊活するときのために知っておきたいことを、医療法人オーク会産婦人科医の船曳美也子先生にお伺いしました。 

まず知っておきたい妊娠に影響する要素

Licensed by Getty Images

妊娠に必要なものは精子、卵子、卵管、子宮の4つです。それらの妊娠に影響を与えやすい因子は、以下のように、男性側に1つ、女性側に4つあげられます。

① 男性の精子に運動性があるか。
② 女性の排卵がおこっているか。
③ 女性が性感染症にかかったことがないか。
④ 女性が子宮内膜症になっていないか。
女性の年齢

③については、卵管がきちんと通っているかどうかということにつながります。よくある事例としては、クラミジアの感染症。性行為でしかうつらない感染症ですが、無自覚なんです。ひどい場合は腹痛の症状が出る場合もあるのですが、基本的に症状がなく本人が気づかず感染していることがあります。

クラミジアに感染すると、卵管という卵子と精子が出会う場所の機能が落ちてしまうので子宮外妊娠が増えたり、妊娠しにくくなる可能性があります。

④の子宮内膜症もよくある病気です。卵巣の中など、子宮ではない場所に子宮の組織ができる病気なので、卵子が卵管に入りにくかったり、排卵しにくかったり、妊娠しにくくなるさまざまな要因を引き起こします。

なぜ女性の年齢が妊娠のしやすさと関係するのか

Licensed by Getty Images

最後の大きな要素は⑤の女性の年齢です。男性は毎回新しい精子を作れるのですが、女性は自分がまだ母親のおなかの中にいるときから、卵巣の中に一生分の卵子をつくり終えています。つまり、卵子は自分の年齢と同じ年齢なのです。

また、すべての卵子は一度細胞分裂をおこない、分裂の途中で休眠している状態です。この休眠から目覚めて再度分裂を開始し、月経、排卵を経て精子と出会ってさらに分裂し、受精卵として完成します。

分裂の途中で休眠している時間が長いと、精子と出会ってからの分裂がうまくできない場合があります。つまり、妊娠する力のない染色体異常の受精卵になってしまう可能性が上がったり、ダウン症などの疾患をもつ子どもが誕生するリスクが高まるのです。

そういう意味で、女性の年齢=卵子の年齢は大きな要因。若い方が妊娠しやすく、流産リスクが低いと言え、卵子が妊娠・出産の鍵を握るのです。

妊娠を希望している場合、一度は婦人科にかかることをおすすめします。悪性のものが万一あったらいけないし、性行為感染症になっていないか、確認も可能です。まずは、一般的な検診として、超音波がん検診を受診しておきましょう。

妊活を始めるベストな年齢とは?

Licensed by Getty Images

では、妊活をはじめる適正年齢はあるのでしょうか? これは、どの程度希望しているかという願望別、ほしいと考える子供の人数別に以下のような統計が出ています。(ヨーロッパ生殖医学会による見解)

自然妊娠希望(体外受精なし)
3人すごくほしい・・・23歳。
2人すごくほしい・・・27歳。
1人すごくほしい・・・32歳。

3人いたらいいな・・・35歳
2人いたらいいな・・・38歳
1人いたらいいな・・・41歳

積極的に体外受精など、不妊治療をしてもいいということであれば、もう少し幅が広がります。

体外受精も検討している
3人すごくほしい・・・28歳。
2人すごくほしい・・・31歳。
1人すごくほしい・・・35歳。

3人いたらいいな・・・36歳
2人いたらいいな・・・39歳
1人いたらいいな・・・42歳

ここまでしっかりと年齢を出している学会も少ないのですが、ひとつの参考になるのではと思います。この年齢を過ぎてからの妊活ももちろんできますし、私たち不妊治療の専門医は全力でお助けすることを忘れないでください。

船曳美也子先生
産婦人科専門医・生殖医療専門医。現在、大阪・東京で展開する医療法人オーク会にて不妊治療を専門に診療にあたっている。自らも体外受精により44歳で出産の経験を持つ。『あなたも知らない女のカラダ 希望を叶える性の話』(講談社)などの著書がある。

GINGERweb取材班
ナビゲーター
GINGERweb取材班
アラサー女子の心と脳を活性化させるニュースからインタビューまで、見逃せない話題のあれこれを丁寧にレポート。あなたの“やる気”をアップする刺激的なネタが勢ぞろい!
このナビゲーターの記事を見る