年賀状の賀詞、正しく使えてる? 知っておきたい大人のマナーと書き方のポイント

11月も後半になりました。そろそろ年賀状の作成に取りかかりたい時期です。でも具体的にどうしよう…早めにやらなきゃ…と思い始めているそこのあなた!
いきなり作業に取りかかって大丈夫ですか?
意外と知られていませんが、年賀状にもマナーがあります。作成する前に、一度きちんと確認しておきましょう。今回は年賀状には欠かせない、あの言葉についてのお話です。

年賀状の決まり文句、賀詞とは?

年賀状を作るにあたり、まずは「賀詞(がし)」について知っておくことが大切です。
賀詞というのは、「迎春」「謹賀新年」など、年賀状の決まり文句とも言える言葉のこと。実はこの賀詞には、それぞれ違った意味があるのをご存じですか?
仕事の関係者や友人など様々な方に出す年賀状ですが、賀詞の意味を理解すると、好き勝手に選ぶのはタブーだということがわかります。普段の話し方や手紙の書き方のように、年賀状も送る相手によって賀詞を使い分けることが大人のマナーです。

年賀状の賀詞にはどんなものがある?

賀詞は大まかに分類すると、目上の方に使えるものと、友人や目下の方にしか使えないものと、2種類に分けることができます。

例えば…
・目上の方に使える賀詞
「謹賀新年」「恭賀新禧」「敬頌新禧」など四文字から成るもの

・目下の方や友人に使える賀詞
「寿」「福」「祝」「賀正」「迎春」「頌春」など一文字や二文字から成るもの

どれも年賀状では良く目にする文句ですね。皆さんにも馴染みがあるはずですが、それではなぜ四文字の賀詞は目上の方に推奨され、一文字や二文字はそうではないとされるのでしょう。

誰が見ても気持ちのよい年賀状にするために

四文字の賀詞は、「謹賀新年(謹んで新年をお祝いします)」や「恭賀新年(恭しく新年をお祝いします)」等、相手への敬意が込められた文字が入ることで、敬語の挨拶になります。
一方、一文字の「寿」や「賀」や「福」などは、「おめでたいことです」と言っているだけです。二文字になってもそれは変わらず、「迎春(新しい春を迎えました)」「賀正(お正月を祝います)」「新春(新しい春です)」などと、相手への丁寧な気持ちを表すことにはなっていないことが多いのです。

現代では英語表記も増えていますし、年賀状も挨拶文というよりはデザイン性が重視されているのが事実です。
でも「マナーを知らない人だ」と判断されてしまっては残念ですよね。そうならないためには、すべて目上の人に使える賀詞にしておくのがベター。また、「あけましておめでとうございます」「謹んで新年のお慶びを申し上げます」など、文章の賀詞を使うのもアリです。

他にも年賀状にはこんなマナーが

適切な賀詞を選んだとしても、ふたつ以上用いるのはNG。例えばよくある間違いに、「新年あけましておめでとうございます」という表現があります。これでは「新年」と「あけまして」が重複しているので、「あけましておめでとうございます」もしくは「新年おめでとうございます」にするのが良いとされます。

また、添え書きに「本年も、よろしくお願い申し上げます。」などと句読点をつけることはNG。年始の挨拶に区切りは付けないほうが良いとされている為です。

「去る」「失う」などの忌み言葉にも気をつけましょう。「去年はお世話になりました」と書いてしまいがちですが、「旧年」や「昨年」と表記したほうが良いでしょう。

印刷の年賀状やメールでの挨拶が普及した現在、若い人たちの間では、細かいマナーにまでこだわる方は少ないかもしれません。しかしGINGER世代の皆さんなら、賀詞の意味をきちんと理解し、相手の立場によって使い分けることができたほうが素敵です。大人の常識を得ることはきっとあなたの役に立つはず。これからはぜひ、デザインだけでなく言葉の選び方にまで気を配った年賀状を作ってくださいね。

文・イラスト/カタダマチコ

カタダマチコ
ナビゲーター
カタダマチコ
7歳から書写教室に通い始め、高校二年生のときに文部科学省後援硬筆書写検定二級取得。ブランクを経て、現在は一級取得に向けて勉強中。Instagramアカウント(@machiko798)ではその美しい文字と絶妙なセンスを披露し、人気急上昇中。神谷慎軒書写技能研究所所属。
このナビゲーターの記事を見る