気軽に買えるアートな小物で、展覧会をもっと楽しく!

こんばんは。アートテラーのとに~です。皆さま、夏バテはしていませんか?

先日、東京都美術館で開催中の『The UKIYO-E 2020 ― 日本三大浮世絵コレクション』に行ってきました。原宿の太田記念美術館、長野県松本にある日本浮世絵博物館。そして、平木浮世絵財団。いわゆる、“日本三大浮世絵コレクション”が、初めて一堂に会した大々的な展覧会です。北斎のあの波の浮世絵も、某お茶漬けの素に入っている広重の東海道の浮世絵も、日本人なら誰でも一度は目にしたことがある浮世絵の数々が奇跡的に勢ぞろいしています。

この展覧会にすでに行かれた方にも、「行きたいけど県をまたいで移動するのは・・・」と自粛している方にもオススメしたいのが、国内最大のハンドメイドマーケットminne(ミンネ)と『The UKIYO-E 2020 ― 日本三大浮世絵コレクション』とのコラボレーション企画。minneで活躍する作家さんたちやブランドが、展覧会に出展される浮世絵をモチーフに作品を制作! 見て楽しい、買って楽しい企画です。

どのコラボ作品も素敵でしたが、今回は特に気になったものを作家さんやブランドのコメントともにご紹介いたします。浮世絵×現代のクリエイターの競演をお楽しみくださいませ。

送るのがもったいない(?)レターセット

「ホクサイのレターセット」

もともと浮世絵にハマっており、今でも太田記念美術館に通っているというイラストレーターのamiiさんが制作したのは「ホクサイのレターセット」。葛飾北斎の《冨嶽三十六景》シリーズのなかでも特に有名な《神奈川沖浪裏》と《凱風快晴》(通称「赤富士」)がモチーフとなっています。

amiiさんいわく「浮世絵は細部の描写も魅力のひとつだと思いますが、今回はあえて『極限までシンプルな線』で表現してみようと思いました。そこに、普段の作品作りでも心がけている『優しい配色』をプラスしました」とのこと。

《神奈川沖浪裏》にあえて「北斎ブルー」を使用していなかったり、《凱風快晴》の雲を大胆にボーダーで表現したり、随所にセンスが光っています。

日本だけでなく、海外でも人気が高い北斎。外国にいる友人に送るのも良いかもしれませんね。

amiiさんの作品一覧ページ@amarty

浮世絵で耳を飾って

「浮世絵のゼリー」

お菓子×和柄のアクセサリーで人気のamcaprice(アムカプリス)さんが、北斎の《神奈川沖浪裏》と《凱風快晴》からインスピレーションを受けて制作したのは「浮世絵のゼリー」。

「食べてみたいと思うようなお菓子の雰囲気と、浮世絵の魅力を小さなパーツに閉じ込めました。ゼリーのぷるぷる感が伝わるように、ぷっくりとさせました」

「浮世絵のチョコレート」

ほかにも、石川豊信《花下美人》に描かれた女性の着物の柄をモチーフにした「浮世絵のチョコレート」も制作。どの作品も10〜12㎜の小さなパーツにひとつひとつ手書きしているそうですが、特にこちらの「浮世絵のチョコレート」は作業が大変だったそう。「麻の葉模様は一線一線、目を凝らし集中しながら描き上げました」とのことです。可愛いうえに、美味しそう。このようなイヤリングが女性の耳に付いていたら、間違いなく二度見します。

amcaprice(アムカプリス)さんの作品一覧ページ@a-made2019

「波/HOKUSAI . . 〈 揺れる/20mm 〉」

景色を閉じ込めたアクセサリーを制作しているあおの目青子さんが《神奈川沖浪裏》からインスピレーションを受けて制作したのは、こちらの「波/HOKUSAI . . 〈 揺れる/20mm 〉」。

「大胆で目を惹きつける波が特徴的なので、そのしぶきを細かく表現しました。立体的に見えるよう層にした着色をしています」

ご自身の名前にも「青」の付く彼女。青色には並々ならぬこだわりがある模様。

「北斎のベロ藍を表現することはむずかしく感じました。原画を見てしまうと忠実さに囚われてしまい、なかなか前に進まないので、制作時は記憶を頼りに自分に落とし込んだ『青』で勝負しています」

まるで本物の海景が閉じ込められているよう。直径20㎜の作品ながら、大自然のスケールが感じられる作品です。

これらのイヤリングを付けて『The UKIYO-E 2020』を訪れれば、展覧会をより楽しめること間違いなしです。

あおの目青子さんの作品一覧ページ@aonome-aoko

着物やお部屋を飾る浮世絵

「KABUKI」
「お江戸の酒器」

七宝焼き作家のさとうゆうきさんは、今回、歌川国政の《市川鰕蔵の暫》をモチーフにした「KABUKI」や勝川春好の《江戸三幅対》からインスピレーションを得た「お江戸の酒器」をはじめ、5種類のブローチ/帯留めを制作しました。紙に描かれた浮世絵と違い、七宝焼きの下地は銅などの金属。光の当たり具合によって、下地の銅板が反射してキラリと輝くのがポイントです。さとうゆうきさんは浮世絵の魅力をこう語ってくれました。

「迫力と静謐、ポップが共存している印象を受け、とても想像力を掻き立てられます。古道具や着物の柄、背景のグラデーションなど、どこを切り取っても面白く、シンプル思考が高まる現代に、洗練された色を添えてくれる存在だと思います」

さとうゆうきさんの作品一覧ページ@youkisatoh

「さんかくまるとはんまる」

インテリアファブリック製品を作っているapchiさんが制作したのは、2種類のクッションカバー「さんかくまるとはんまる」「ながしかくとまる」。

「浮世絵は色褪せない美しさやユーモア、そしてちょっと不気味さもある。その世界観と自分の世界観をどのように融合させるか。生み出す作業はとても悩ましく刺激的で楽しいものでした」と語るapchiさんは、《市川鰕蔵の暫》と歌川国芳の《里すゞめねぐらの仮宿》を大胆にアレンジ。現代のインテリアにもしっくり馴染むデザインに仕上げました。もちろん和室とも相性抜群。日本の伝統色である紅梅色や真朱が使用されています。なお、シルクスクリーンでひとつひとつ丁寧に印刷して制作しているそうですよ。

「ながしかくとまる」

この他にも、浮世絵とのコラボ作品はまだまだあります。皆さまもお気に入りの作品と出逢えますように。

apchiさんの作品一覧ページ@apchi

minne×The UKIYO-E 2020 ― 日本三大浮世絵コレクション
https://minne.com/features/83

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美術の魅力をわかりやすく、面白く伝える、世界でただひとりの”アートテラー”。よしもと芸人時代に培った話力と笑いのセンスで、アートを語ります。日本を代表する数々の美術館で、公式トークガイドを担当。著書『東京のレトロ美術館』(株式会社エクスナレッジ)『ようこそ! 西洋絵画の流れがラクラク頭に入る美術館へ』(誠文堂新光社)が好評発売中。
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