実は間違っているかも!? コツを掴んで【しんにょう】を美しく書く!

大人になってから、もっときれいに字を書けたら・・・と思ったことがある人も多いはず。ここは、日ごろから書道を教えている書画家・夏生嵐彩の連載『文字のクリニック』。 先生のもとに訪れた相談者さんの「字」の悩みを、丁寧な指導で解決へと導きます。読み解くことで、きっと皆さんの字も美しくなっていくはずです。(編集部) 

頻出!「辺」をきれいに書けますか?

こんにちは。
院長の夏生嵐彩です。当院ではクセ字や悪筆など、文字の困った病気をお持ちの患者さんに適切な治療と処方箋をお渡ししています。文字のことで悩んだ時はいつでも駆けこんでくださいね。

「先生!助けてください!“しんにょう”が全然書けません!っていうか正解が分かりません」

「そうねぇ、しんにょうはカクカク&ニョロニョロしてて、何がなんだかよねえ」

「はい。ボク渡辺っていうんですけど、“辺”を書くたびに自己嫌悪になります・・・」

「そんなに思いつめないで!4つのポイントさえ押さえれば、誰でも上手に書けるのよ!」

「たったの4つ??今すぐボクのも治療してください!」

陥りやすい間違いと、しんにょうのポイント

まず渡辺さんの現状を見てみましょう。

ふんふん、なるほど。
みんなが陥るダメなポイント4つを全部網羅してしまっていますね!

ということは逆に言えば、その4つを直せば、自動的に上手になるということです。
ちゃちゃっと直してしまいましょう!

辵部(ちゃくぶ)・しんにょうの4つのポイント

①    点のおわりまで線を引いたら真下におろす。斜め左にギザって書きたくなっちゃうんですけど、そうしたら、★の空間がつぶれて窮屈な印象になってしまいます。

少し斜めになるくらいならいいのですが、初めのうちは良いクセをつけるためにも「真下」と覚えておきましょう。

②    ①の後、まっすぐ右横に進んでしまう人が多いんですよね・・・。ここが水平だとしんにょうのいっちばんカッコイイ所をなくすも同然!

絶対に「ななめ右下」におろしてください。これだけは絶対!!

③    ②は水平に書くくせに、そのあと無理やり斜め左におろしてダサい形にしちゃうのよねえ。逆よ逆!②はななめ下におろすけど、そのあとはむしろ真左くらいのつもりでいいの。あんまり下に向かおうとせずに真横に戻るくらいのつもりで頭の位置まで戻ってきて!

④   さあ、ここまで来て気が緩んでしまうと3つのポイントが台なし! ★の場所をがら空きにしてそのまま降下してしまう人が多発してるの。酷くだらしない字に見えるから×。最後は③で引いた線をなぞるようにして、戻ってから緩やかに右下におりて行きましょう。

渡辺さんどうかしら。

「いや、全然書きなれてないから変な感じしますが、こんなに具体的にギザギザの向かうべき方向があったなんて初めて知りました」

実際書いてみましょう。

そうそう!はじめのうちはぎこちなくてカクカクしちゃうかもしれないけれど、断然カッコよくなったじゃないですか。

「何度も書いて慣れていこうと思います。ありがとうございました!」

【本日の処方箋】しんにょうのポイント

適当にニョロニョロ書いている人も多いのでは? 上手く書けるとすごくカッコイイ形なのでぜひ練習してみてくださいね。

それではお大事に。

文・イラスト/夏生嵐彩

夏生嵐彩/書画家
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夏生嵐彩/書画家
東京学芸大学 書道科卒業。書道と水墨画の教室『墨サロン』主宰。 全日国際書法会 理事/ 日本芸術書院 評議委員。大正ロマンやアールデコに影響を受け、レトロな美人画を得意とする一方、伝統技術と舞台演出を駆使した水墨画ライブペイントや、アートを取り入れた児童への教育活動を行い、文化と教育のために一石を投じている。
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