【お金の常識チェック】円高と円安。日本人にとって海外旅行がお得になるのはどっち?

一生懸命働いてそれなりに貯金もしているはずなのに、一向に貯まった感がない。そんなGINGER世代も多いのではないでしょうか。それはきっと、お金にまつわる基本のルールをちゃんと理解していないせいかもしれません。2017年、賢くお金を使って貯められる人になるために、まずは基礎の基礎からおさらいしてみましょう。 公認会計士、平林亮子さんから学ぶお金講座。今回のテーマは、「円高と円安」。あなたの知識が本当に正しいかチェック!

「どっちがどっちだっけ?」って混乱していない?

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【問題】円高と円安。日本人にとって海外旅行がお得になるのはどっち?

円高と円安。
頭ではわかっていながら、「どっちがどっちだっけ?」と混乱してしまう人も多いのではないでしょうか。
外国の通貨に対して相対的に円の価値が上がることを「円高」、円の価値が下がることを「円安」といいます。
アメリカのドルを相手に考えてみましょう。
1ドルが100円から120円になったら、円安です。1ドルを手に入れるのに、今までよりもたくさん支払うということは、ドルに対して円の価値が下がったと考えることができます。
逆に1ドルが100円から80円になったら、円高です。1ドルを手に入れるのに、今までよりも支払う額が減るのですから、それだけ円の価値が上がったと考えることができます。

海外旅行に行くなら、円高と円安どっちがお得?

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さて、海外旅行に行くときには、どちらがお得でしょうか。
海外旅行では、一般的には、円をドルやその他の外貨に換えることになります。円でドルやその他の外貨を買うということですから、外貨が安い方がお得です。
つまり、円高がお得だというわけです。
2012年頃、1ドルが80円くらいだったとき。もしもハワイで10ドルのパンケーキを食べたとしたら代金は800円という計算になります。ところが2015年、1ドルは120円になりました。ハワイで同じパンケーキを10ドルで食べられるとしても、日本円に換算すると1200円!! 視野を広げて考えてみると2012年から2015年にかけての為替レートの変動によって、円の預金が実質的に目減りしているということなのです。逆に円安の今、海外から日本へ来る外国人観光客にとっては、お得な環境だというわけです。

海外に輸出するときに有利なのはどっち?

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それでは、輸入の多い企業と輸出の多い企業で、円安と円高、どちらが得になるでしょうか。
輸入とは、海外の商品を購入すること。通常は、代金をドルで支払いますから、少ない円でたくさんのドルを得られる方が有利。つまり、海外旅行と同じで、ドル安円高が好ましいということになります。
逆に、輸出とは、日本の商品を海外に販売すること。海外と取引する際、多くの日本企業がその代金をドルで受け取っています。そのため、そのドルをたくさんの円に換金できる方が有利。つまり、ドルが高い方が儲(もう)かるので、円安の方が好ましいのです。

外貨を持つという柔軟さも身に着けて!

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もっとも近年のグローバル化の中で輸入だけ、輸出だけ、という企業は少なくなっていますから、話はこんなに単純ではありません。とはいえ、その変動により業績が大きく変わりますから、世界中がその動向を気にしています。
そして、さまざまな思惑を持った人がいろいろな通貨の売買をしているので為替レートは日々変動します。また、世界中の人たちが日々大量の通貨の売買をしているお蔭(かげ)で、外貨市場が成立し、私たちは必要なときにいつでも円と主要な外貨とを交換することができます。
さて、これからの相場が円高になると思えば、お金は「円」で持つべきですし、円安になると予測するのであれば、ドルや、その他の外貨を持つのがセオリーです。予想もできなければ両方持つべきと考えますが、みなさんは円高、円安、どちらに動くと予測しますか?

【答え】
円高。輸出の多い企業には円安が有利。

平林亮子
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平林亮子
公認会計士。1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。大学3年次在学中に公認会計士試験合格。 起業やプロジェクトのたち上げから、経営全般に至るまであらゆる面において経営者をサポートしている。 『決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる5つの習慣』『<新版>相続はおそろしい』(幻冬舎新書)『レシートで人生を変える7つの手順』(幻冬舎)など、著書は監修も含めると50冊を超える。
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