【お金の常識チェック】タクシーの領収書は必ず保管! 出産入院したときに返ってくるお金とは?

風邪気味で病院へ行くことはあっても、「入院」なんてしたことがないという健康な人も多いかと思います。病気やケガなどはやっぱり突然起きるものだから、準備は難しいものです。だからこそ、いざというときに慌てないためにも基本の知識を持っていることが肝心。 もしものために医療費に関する基本の知識を身に着けておきましょう。 公認会計士、平林亮子さんから学ぶお金講座。今回のテーマは「医療費控除」についてです。

医療費に関する領収書は必ず保管を

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【問題】出産で入院する際使ったタクシー代と、実家で出産するために使った帰省の交通費。医療費控除の対象になるのはどっち?

確定申告をする際、何が医療費控除の対象となって、何がならないのか。
それを調べるのは後からできますから、医療に関する領収証はとりあえず集めておいて損はありません。医療費レシート用の封筒を作って、1年間保管するようにしてください。このとき、タクシーの領収証には、誰がどこからどこへ行ったのかメモをしておきましょう。
年間で10万円を超える医療費の支払いがあったとき、それを超える額は医療費控除として所得を減らす効果があります。所得が減れば所得税も減るということです。
生計を一にする配偶者や親族の分も合計できますので、年配の方がいる家庭や、家族の病気が重なったとき、出産や不妊治療があったときなどは、医療費控除で還付してもらいましょう。
特に、出産や不妊治療は、保険の使えないケースも多い上、高額になりがちです。また、レーシックやインプラント(美容目的は対象とならない可能性あり)の費用なども、医療費控除の対象となります。


病院へのタクシー代はOK。出産帰省は対象外。

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なお出産のための交通費であっても病院に行くためのタクシー代は控除の対象になるのに、帰省のための費用は対象にならないなどの違いがあります。まずは何でもレシートを集めておいて、不明な場合は税務署に問い合わせてください。「タックスアンサー」という国税庁が運営するウェブサイトも情報が充実しています。
医療費控除の手続きは、レシートを集計して、下記の式にあてはめて計算した結果を確定申告書に書くだけですから簡単です。
医療費控除額=1年間に払った医療費−受け取った給付金(保険金や出産一時金)など−10万円(または合計所得金額の5%とのいずれか低い額)
※医療費控除額の限度は200万円
※高額療養費、高額介護サービス費などで払い戻しを受けた場合には、その金額も差し引く
※受け取った給付金等は個々の病院ごとの医療費から差し引く

助成金がないか問い合わせる習慣を

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ところで、健康保険の使えないケースでは、助成金などが用意されていることもしばしば。ただし、助成金は自分から申請しないと受け取れないものも多いですから、病気やケガ、出産などでお金がたくさんかかると感じたときは、「何か助成金はないのか?」
と市区町村に問い合わせてみてください。
助成金は、年々変わると言っても過言ではありませんから、問い合わせてみるのが一番です。せっかく税金を納めているのですから、役所をフル活用してみてはいかがでしょうか。

【答え】
入院する際使ったタクシー代。とりあえず
医療に関する領収証は集めておいて損はない。

平林亮子
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平林亮子
公認会計士。1975年千葉県生まれ。お茶の水女子大学文教育学部地理学科出身。大学3年次在学中に公認会計士試験合格。 起業やプロジェクトのたち上げから、経営全般に至るまであらゆる面において経営者をサポートしている。 『決算書を楽しもう』(ダイヤモンド社)、『お金が貯まる5つの習慣』『<新版>相続はおそろしい』(幻冬舎新書)『レシートで人生を変える7つの手順』(幻冬舎)など、著書は監修も含めると50冊を超える。
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