Tシャツ愛の見せ方~スタイリスト青木貴子のモノ語り

ファッションのみならず、食やインテリアまで、自身のこだわりに叶ったモノに囲まれた心地よい暮らしを楽しむ、スタイリスト青木貴子さんの連載「おしゃれを彩るモノ語り」。選んだひとつひとつのアイテムに、特別な想いがあるそう。 青木さん自身のスタイルを構築している要素 = 身のまわりのモノについて、 お気に入りの理由、そのアイテムの魅力や背景、使い心地や着心地、 どんな時間をそのモノと共有してきたのか・・・など、大切なモノたちにまつわる物語を綴っていただきます。
今回は、これからの季節のヘビロテアイテム「Tシャツ」にまつわるストーリーです。(編集部)  

Tシャツこそ、選びも着こなしも本気で!

薄着になってきたら、誰しも外せないマストアイテムがTシャツ。Tシャツなんて何でもない服と侮るなかれ!これほどセンスが出てしまうアイテムは類をみないほど‼︎と私は思っています。だってTシャツだけで格好いいひとっているでしょ? そのひとはきっととってもTシャツ選びのセンスが良いのだと考えられます。

選びのキモは一言では言い難く、素材もカタチも重要だし柄物だったらその柄も、文字Tだったらその言葉の意味も重要です。Tシャツ選びはうっかり手を抜くとオシャレじゃないひとの烙印をおされそうなので、じつは扱い注意です(笑)

私の定番、白のロンT。
真夏でも長袖Tシャツを愛用しています。意外なことに酷く強い日差し下では肌を露出しない方が暑くないものなんです。直接肌に陽が当たるとジリジリとしますが長袖だと(といってもちょっとは腕まくりしていますょ)そんな暑さは感じないで済みます。また建物の中や公共交通機関を使うと寒かったりするのがその理由。春先から一枚で着られるし(もちろん冬も大活躍)一年通して本当によく着ています。

そんなロンT大好きな私が「こればっかり!」着ているのがコム・デ・ギャルソンの長袖Tシャツ。まずこのTシャツの良いところは素材、絶対に透けない程よい厚み。1枚で着たときにもサマになるしっかり感というのかな、そこが好き。そして衿ぐりと着丈感。すごくいいバランスなのです。これがもう私にとってはベストロンT。出合えて良かった‼︎ 白は真っ白な白を着たいから毎年買っています(もちろん以前に買ったものも着ていますが、ここぞという時のために新品を毎シーズン購入)。

白Tの決め手はなんといっても衿ぐりと身幅と着丈のバランス。これはもう試着して自分に似合うものを見つけるしかありません! いいTシャツって、なかなかないものなんですよ〜! お気に入りが見つかったら白Tはある程度消耗品なので、何枚か買っておくことを強くオススメします‼

大人のためのドラえもん。
何年経っても好きなTシャツ。所有してからかれこれ20年くらい経ってるんじゃないかな、記憶が定かじゃない。どっちにしてもすでにマイヴィンテージな一枚(笑)。

『ラッドミュージシャン』というブランドとみんな大好きドラえもんのコラボT。とぼけた顔とニュアンスあるエクリュ(最初からこの色です、黄ばんだわけじゃぁありません!)に惹かれて。

私はわりかしカチッとしたメンズっぽいテーラードジャケットが好きなのですが、そんなジャケットを着る時にハズシとして重宝するのがこのTシャツ。誰でもがクスッと反応してくれるのは、さすが天下のドラえもんだからだなぁといつも感心しています。顔の中心だけを使っているあたりにラッドのデザインセンスを感じます。カジュアルに着るときもありますが、前述のようにキレイ目の格好に合わせることが多いです。
キレイめスタイルに合わせられるハズシTシャツはお洒落上級者に見えるアイテム、ぜひワードローブに加えて欲しい一品です。

所在なさげな熊と洗いざらし風味な青に一目惚れ。
ちょいとうつむき気味に“ぽそっ”とたたずむリアルタッチの熊のイラストと、洗いざらした感じのブルーの組み合わせがツボにはまったTシャツ。アメカジっぽい格好のときに、チェクシャツの下やチノパンと合わせたら可愛いかなぁと思って。

こちらのTシャツも買った決め手は柄×色のバランス。ほかの色だったら買わなかったと思います。雰囲気は色で決まる部分も大きい。柄物のTシャツって、色味がじつは重要な選びのポイントなんじゃないかと思います。

なかなかほかのアイテムでは派手な色や柄に挑戦出来ないけれど、Tシャツは治外法権というか、どんな派手でも許されちゃうし普通に着れちゃうところが魅力。セレクトショップやアメカジショップ、古着屋さんとかで面白いものが見つけられるといいですね。可愛いTシャツとの出逢いは偶然で一期一会。ピピッときたら買っておくと後悔がありません! 可愛いTシャツは気持ちを上げてくれます。これからの季節は大活躍、カンバセーションピースになるような面白Tシャツを探して、この夏はセンスアップを計りましょう〜!

文/青木貴子
撮影/植一浩


青木貴子/スタイリスト
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青木貴子/スタイリスト
ファッション誌、広告などで幅広く活躍する人気スタイリスト。著書『センスは「ある」ものではなく「磨く」もの おしゃれ方程式』(PHP研究所)では、役立つおしゃれハウツーを指南。お気に入りレシピと器について綴った料理本『友だちを呼ぶ日のごはん、わたしのごはん』(扶桑社)も人気。
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